全訳『男色大鑑』特設サイト

井原西鶴が1687年に描き出した、詩情あふれる華麗な男色物語『男色大鑑』を現代に甦えらせるプロジェクトです。
『男色大鑑』の、若衆と念者の「死をも辞さない強い絆」は、作品中、常に焦点となっている三角関係の緊張感とともに、長い間、誠の愛を渇望して止まぬ人々の心を密かに潤し続けてきました。
そんな作品群を、分かりやすい現代語と流麗なイラストによって新たに世に送り出します。

2018年12月に、『男色大鑑』八巻中、前半の武家社会の衆道に取材した作品四巻までを収録した〈武士編〉を刊行しました。後半の四巻を〈歌舞伎若衆編〉として、2019年11月に刊行しました。

●最新刊

染谷智幸・畑中千晶編『全訳　男色大鑑〈歌舞伎若衆編〉』（文学通信）
ISBN978-4-909658-04-3　C0095
四六判・並製・242頁（8頁カラー口絵+232頁）
定価:本体1,800円（税別）

★「巻頭言・「殺じをれ！」のオレ様若衆図鑑」を期間限定全文公開

プロジェクトのコンセプトは、
・男色大鑑を誰もが手に取れる身近なものにし、
・KADOKAWAで刊行されたコミック版からの熱を引き継ぎつつ、
・広く、大きな意味での「古典理解」に結びつけるものにする。
というものです。

イラストに、あんどうれい、大竹直子、九州男児、こふで、紗久楽さわ、といった豪華な漫画家陣が参加。現代語訳は、若手中心の気鋭の研究者、佐藤智子、杉本紀子、染谷智幸、畑中千晶、濱口順一、浜田泰彦、早川由美、松村美奈。

この特設サイトでは、『男色大鑑』をさまざまな面から触れることができるよう、情報を集約していきます。

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■若衆文化研究会の最新情報はこちらで更新中です!
各種イベント等、以下が最新の情報になります。ご確認ください。
http://someyatomo.seesaa.net

※忘年会は12月15日（日）午後5時より、浅草、隅田川沿いカフェ・ムルソーにて。
11月15日午後1時から申込開始です。詳細は上記公式サイトにて。

■更新情報

○染谷智幸・畑中千晶編『全訳　男色大鑑〈歌舞伎若衆編〉』（文学通信）のあらすじを公開予定!

■刊行した本はこちら

●2018.12月刊行

染谷智幸・畑中千晶編『全訳　男色大鑑〈武士編〉』
ISBN978-4-909658-03-6 C0095
四六判・並製・240頁　定価:本体1,800円（税別）
※ご注文はこちら
文学通信はこちら https://bungaku-report.com/blog/2018/07/post-229.html
amazonはこちら https://www.amazon.co.jp/dp/4909658033/

●2019.10月刊行

染谷智幸・畑中千晶編『全訳　男色大鑑〈歌舞伎若衆編〉』（文学通信）
ISBN978-4-909658-04-3　C0095
四六判・並製・242頁（8頁カラー口絵+232頁）
定価:本体1,800円（税別）
※ご注文はこちら
文学通信はこちら https://bungaku-report.com/books/ISBN978-4-909658-04-3.html
amazonはこちら https://www.amazon.co.jp/dp/4909658041/

■井原西鶴作『男色大鑑』とは
　「貞享四年（1687）正月刊。八巻八冊全四十章。大坂深江屋太郎兵衛、京山崎屋市兵衛。副題「本朝若風俗」。前半四巻は主として武士の男色、後半四巻は歌舞伎若衆の男色を扱う。」
　「本作品前半部四巻と後半部四巻は、男色を巡る性質の異なる巻々である。西鶴の当初の執筆目的が後半の歌舞伎若衆の見聞譚にあったとするか、前半の武士の唯美的・精神的行為の賛美にあったとするかで、研究者の見解が分かれる。また作品の評価も、前半部を高く評価する論と後半部を評価する論とがある。さらに『一代男』や『諸艶大鑑』との対照関係など、未開拓の課題も多い。」
（以上、『西鶴と浮世草子研究〈第1号〉特集・メデイア』笠間書院、二〇〇六年、『男色大鑑』研究史（広嶋　進）執筆より）

■全訳『男色大鑑』公式twitter

@nanshokuokagami

■『男色大鑑』〈武士編〉・執筆者twitterアカウント、ブログ
あんどうれい　@Rei_Ando
大竹直子　@naokoohtake6969 ‏
九州男児／松山花子　@kyusyu_danzi
こふで　@kkkkhofude
紗久楽さわ　@climnon
畑中千晶　@Hatanaka_Chiaki
浜田泰彦　@ochitohfu
染谷智幸　染谷研究室（ブログ）http://someyatomo.seesaa.net

■『全訳男色大鑑〈武士編〉』正誤表
184ページ5行目　
《誤》駆け込んだのでいらっしゃいます
《正》駆け込んだのでございます

■『男色大鑑』萌えキュンポイント！

■トークセッション「『男色大鑑』にキュンとする」全編公開

■全訳『男色大鑑』関連イベント

【満員御礼】
『全訳　男色大鑑〈武士編〉』（文学通信）刊行記念　
染谷智幸×畑中千晶×大竹直子トークセッション
「『男色大鑑』にキュンとする」
■2018年12月25日（火）開場19:00〜開始19:30〜
■会場...4階喫茶コーナーにて。入場料1,000円(ドリンク付き)。定員40名。
■事前のご予約が必要です。
1階サービスカウンターもしくは電話にてご予約承ります。
ジュンク堂書店池袋本店
TEL 03-5956-6111

【満員御礼】
「男色大鑑祭り」（冬の陣）
日時：12月22日（土）午後2時より6時まで
東洋文庫ミュージアム
【満員御礼】
若衆文化研究会（番外編）「男色大鑑祭り」1回目
日時：8月3日（金）午後6時～9時
場所：浅草文化観光センター５F　大会議室
若衆文化研究会（番外編）「男色大鑑祭り」2回目
日時：8月４日（土）午後6時～9時
場所：浅草文化観光センター５F　大会議室
http://someyatomo.seesaa.net/article/459339598.html

■『男色大鑑』〈武士編〉・あらすじ冊子
染谷智幸・畑中千晶編『これが『男色大鑑』〈武士編〉!』

クリスマスということで、以前、作った冊子をPDF公開します。
若衆文化研究会（番外編）「男色大鑑祭り」2018年8月3日～4日開催記念に作った冊子です。
この冊子はあくまでも入門編です。
ぜひ、染谷智幸・畑中千晶編『全訳　男色大鑑〈武士編〉』（文学通信）をお買い求めて、あわせてご覧下さい!

★PDFはこちらからダウンロードしてください。
https://bungaku-report.com/shoten/maturisummer201808.pdf

■『男色大鑑』〈武士編〉・あらすじ

※2018年8月5日より一話ずつ公開していきます。すこしお待ち下さい。

序［男女の恋は間に合わせ。男色こそ恋の本道！］

巻一
一、色はふたつの物あらそひ（いろはふたつのものあらそひ）
［男が男に恋する二十三の理由。］
二、此道にいろはにほへと（このみちにいろはにほへと）
［この道ひとすじ「一道」先生、少年二人の恋路見守る。］
三、垣の中は松楓柳は腰付（かきのうちはまつかえでやなぎはこしつき）
［恋の決め手は志。武士の一念、岩をも通す。］
四、玉章は鱸に通はす（たまづさはすずきにかよはす）
［煮え切らないなら、愛する兄分だって切り捨てるさ。］
五、墨絵につらき剣菱の紋（すみえにつらきけんびしのもん）
［丹之介を救った大右衛門、恋は幸せな結末（ハピエン）のはずだったのに...。］

巻二
一、形見は二尺三寸（かたみはにしゃくさんずん）
［信玄公と共に戦ったこの刀、これで仇を討ってくれ！］
二、傘持つても濡るる身（かさもつてもぬるるみ）
［おれは「攻め」なんだ、殿の「受け」じゃない！］
三、夢路の月代（ゆめじのさかやき）
［ぬしの唾は恋の味。すくいあげて飲みほし申す。］
四、東の伽羅様（あずまのきやらさま）
［離れていてもおそばにいます。動かぬ証拠はそのかけら。］
五、雪中の時鳥（せっちゅうのほととぎす）
［ホトトギスのためならば、ボクらの全てを捧げます。］

巻三
一、編笠は重ねての恨み（あみがさはかさねてのうらみ）
［恥辱を晴らすは衆道の義―。武士に劣らぬ稚児の心根。］
二、嬲りころする袖の雪（なぶりころするそでのゆき）
［雪責めしたのは、ただお前だけだと言ってほしかったから......。］
三、中脇差は思ひの焼け残り（ちゅうわきざしはおもひのやけのこり）
［死んだあいつの願いを叶えるために「走れ、半助」。］
四、薬はきかぬ房枕（くすりはきかぬふさまくら）
［叶わぬなら殺してしまえ美少年!　お前こそ殺してやろう野暮男!］
五、色に見籠むは山吹の盛り（いろにみこむはやまぶきのさかり）
［純愛か狂気か、ひたすら見つめ続けた、最強のストーカー。］

巻四
一、情に沈む鸚鵡盃（なさけにしずむおうむさかずき）
［遊女に飽き、妻に先立たれ、最後に行き着くところは...やっぱり男色!?］
二、身替りに立名も丸袖（みがわりにたつなもまるそで）
［愛する人の代わりに死ねますか?　男色の意気地が奪った三人の命。］
三、待ち兼ねしは三年目の命（まちかねしはさんねんめのいのち）
［世にも奇妙な三角関係、―知らぬは松三郎ばかりなり......。］
四、詠めつづけし老木の花の頃（ながめつづけしおいきのはなのころ）
［シワシワな君に恋してる!―君は永遠の若衆だから......。］
五、色噪ぎは遊び寺の迷惑（いろさわぎはあそびでらのめいわく）
［えーっ?許嫁と結婚!?これでいいのか?......これでいいのダ!］

■『男色大鑑』をめぐる最近の本
近年では、以下の書籍が刊行され話題となっています。

○『男色大鑑-武士編- (B's-LOVEY COMICS)』 https://www.amazon.co.jp/dp/4047341061
○『男色大鑑-歌舞伎若衆編-』 https://www.amazon.co.jp/dp/4047341576
○『男色大鑑-無惨編-』https://www.amazon.co.jp/dp/4047342963
○染谷智幸・畑中千晶編『男色を描く西鶴のBLコミカライズとアジアの〈性〉』勉誠出版
https://www.amazon.co.jp/dp/4585230580

■テレビ番組
NHK歴史秘話ヒストリア「生きた、愛した、ありのまま　日本人さまざまな心と体の物語」
●本放送　平成３０年　４月２５日（水）●再放送　平成３０年　４月２８日（土）
エピソード３　"男と男"に秘められた　究極の愛の物語　※染谷智幸出演
https://www.nhk.or.jp/historia/backnumber/340.html

■『男色大鑑』の影印

早稲田大学図書館
http://www.wul.waseda.ac.jp/kotenseki/html/he13/he13_01753/index.html

国会図書館
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2605422

霞亭文庫
http://kateibunko.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/katei/cgi-bin/gazo.cgi?no=149&top=1