根来麻子[編著]上鶴わかな[執筆]『読んで、感じて! 古典みゅーじあむ 第2巻 たべもの』(文学通信)
12月中旬刊行予定です。
根来麻子[編著]上鶴わかな[執筆]『読んで、感じて! 古典みゅーじあむ 第2巻 たべもの』(文学通信)
ISBN978-4-86766-062-1 C0095
四六判・並製・136頁
定価:本体1,500円(税別)
ようこそ、古典みゅーじあむへ!
古典文学を、もっと身近に、もっと気軽に楽しんでほしい。
そんな想いから、生まれた5冊シリーズ「古典みゅーじあむ」。
古典のエピソードを1冊全12章、48話で紹介していきます。
本書は第2巻「たべもの編」。
この巻ではタイムスリップして昔の人々の食事風景をのぞいてみることにします。
楽しんだり、願いをこめたり、命がけだったり!?
古典の中の人々も、私たちと同じように、毎日ごはんを食べ、時にはスイーツも味わい、特別な日にしか食べられないメニューを楽しみにしていました。
万葉集、古事記、風土記、枕草子、源氏物語、今昔物語集、宇治拾遺物語、徒然草、御伽草子、川柳(誹風柳多留)、東海道中膝栗毛、浮世風呂などからピックアップして紹介します。
推薦・渡部泰明(国文学研究資料館館長)
「探してごらん。古典は、いつも、君のそばにあるよ。」
[特色]
「くらし編」「たべもの編」「どうぶつ編」「ことば編」「もののけ編」の五冊シリーズ
①古典のエピソードを全12章(各4話)で紹介。どこから読んでもOK!
②学校で習う作品から、少しマイナーな作品まで、幅広い古典作品を収録!
③各エピソードにある 「声に出して読んでみよう」で原文の音読に挑戦!
④収録作品の読書案内&年表つき!
⑤全文ふりがなつき(小学校高学年〜)
対象は小学校高学年〜大人まで。1話2分で朝読にぴったり!
【読んで、感じて! 古典みゅーじあむ・シリーズ全5冊紹介特設サイト】
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【著者紹介】
根来麻子(ねごろ・あさこ)(1章・2章・6章・7章・8章・12章担当)
和歌山県生まれ。大阪市立大学(現・大阪公立大学)大学院文学研究科後期博士課程修了。現在は、甲南女子大学文学部准教授。専門分野は、奈良時代の文学、ことば・文字。幼少時から、昔話や民話、落語などの「おもしろいお話」に親しむ。中学・高校時代に古典や歴史の授業を受ける中で、昔の人々のくらしや文化に興味を持ち、大学では国文学を専攻。好きな古典作品は『古事記』。
上鶴わかな(かみづる・わかな)/いちごんいっく舎。(3章・4章・5章・9章・10章・11章担当)
鹿児島県生まれ。大阪市立大学(現・大阪公立大学)文学部国語国文学コース出身。現在は、フリーの編集者として活動。主に小中学生向け教材の原稿執筆・編集・校正に携わっている。Webサイト「古典作品登場人物名鑑(https://koten-meikan.com/)」も運営。古典に本格的に興味を持ったきっかけは、小学生のころに親戚から百人一首かるたとその解説マンガをもらったこと。好きな古典作品は『宇治拾遺物語』。
【目次】
はじめに
この本の表記のルール
第1章 万葉集
奈良時代~平安時代初期に成立した和歌集です。編者は大伴家持といわれ、約四五〇〇首もの歌が収められています。
いつからその習慣があったの?
①夏バテにうなぎ?
おいしく食べるこんな工夫があった
②魚介類のいろんな食べ方
甘いスイーツ、瓜と栗?
③身近なおやつ
気分を和らげてくれるパートナー
④楽しみとしてのお酒
第2章 古事記
神話から天皇家の成り立ちをまとめた書物です。成立は七一二年(奈良時代)。上巻は神話、中・下巻は天皇家の物語となっています。
桃太郎はなぜ桃から生まれたの?
①食べ物の魔よけの力
天上界から追放されたある神さま
②食べ物が鼻やおしりから!?
いつも輝いている
③不老不死のみかん?
シカもウサギも?
④魚と肉は大事な食べ物
第3章 風土記
各地域の特色や特産品などについて、国ごとにまとめられた書物です。成立は奈良時代。地域に伝わる独自の伝説も数多く収められています。
もちに、さらに里芋に!
①白鳥が食べ物に変身!
戦いはうまくいくか、作物はうまく育つか
②川魚・アユで占い!
その土地の特産品自慢
③こんなに豊富!海の幸
徳川家康も好んで食べた!
④レンコンは薬だった?
第4章 枕草子
平安時代中期に作られた随筆集です。作者は清少納言。一条天皇の中宮・定子に仕える日々の出来事をはじめ、想いや考えなどが綴られています。
千年以上前から受け継がれてきた
①七草がゆの始まり
お菓子をつまんでしまう清少納言
②やっぱりスイーツが大好き!
清少納言が目撃したら、注意しているかも?
③恋人との食事ははしたない!?
かみ合わないやりとりが別れにつながった?
④ワカメに託したメッセージ
第5章 源氏物語
平安時代中期に作られた長編物語です。作者は紫式部。光源氏という架空の貴族を主人公とする物語で、主人公とさまざまな女性との恋愛模様が描かれています。
かりんとうやだんごのルーツも?
①どんなスイーツがあった?
氷水をかけたご飯?
②夏にはやっぱり涼をとる食べ物
行事ともちの昔からの関係とは?
③もちに願いを
長生きへの願いをこめて
④平安人も歯が命
第6章 今昔物語集
平安時代末期に成立したと考えられる仏教説話集です。編者未詳。インド・中国・日本を舞台にした物語が多数収められています。
奈良の特産・マクワウリ
①瓜を分けてあげなかったばかりに......。
せっかくアドバイスを受けたのに
②ダイエットのはずが......。
見て楽しむもの?食べるもの?
③焼きハマグリはおいしいけれど......。
ばちがあたった?
④ヘビになったそうめん
第7章 宇治拾遺物語
鎌倉時代前期に作られた説話集です。編者未詳。仏教説話をはじめ、笑い話や不思議な話などが幅広く収録されています。
今か今かと待っていたのに......。
①ぼくもおもちを食べたい!
おなかいっぱい食べたかったはずなのに
②食べ放題はうれしいけれど......。
夢に出てきたお坊さんは二、三十人
③きのこに生まれかわったお坊さん?
巻き簀の中から出てきたものは?
④生の魚は貴重品
第8章 徒然草
鎌倉時代に作られた随筆集です。作者は兼好法師。作者が見聞きした出来事や、社会に対する考えなどが綴られています。
がっかりしたのはみかんの木が......。
①風流な家のそばに
時代によって変わる魚のイメージ
②高級な魚は何?
特別な日のごちそう
③おもてなしのおやつ
授業中も病気のときも食べちゃう!
④お坊さんの大好物は?
第9章 御伽草子
室町時代~江戸時代初期にかけて作られた、絵入りの物語類を指します。分かりやすいストーリーで、その多くは、今に伝わる昔話の原話となっています。
猫とネズミと人間の複雑な関係
①猫とネズミの好物は何?
食べるならこっそり......。
②イワシは嫌われ者?
今も竹に名を残す孝行息子
③親孝行とタケノコ
野菜が人間の言葉を話す?
④梅をなぐさめる野菜たち
第10章 川柳(誹風柳多留)
川柳は、五・七・五の定型詩です。俳句よりも自由で、笑いや社会への風刺が主なテーマになっています。『誹風柳多留』は、川柳の句集の名称です。
寒い日はこれに限る!
①江戸のファーストフード
命は惜しい、でも......。
②なんとしても、フグを食べたい!
時間をかけず、すぐに食べたい!
③江戸が生んだ食べ物、にぎり寿司
不機嫌に見えても商売繁盛!
④子どもたちに大人気の飴細工
第11章 東海道中膝栗毛
江戸時代後期に作られた小説です。作者は十返舎一九。江戸から東海道を歩いて伊勢参りに行く二人の男の珍道中を描いています。
言葉遊びから生まれた決まり文句
①その手は桑名の焼き蛤
食べる前に大げんか!
②とろろ汁で大騒ぎ
今も静岡市の名物!
③将軍も好んだ安倍川もち
今はよくわからない不思議な食べ方
④こんにゃくと焼け石
第12章 浮世風呂
江戸時代後期に作られた、滑稽本と呼ばれる小説のひとつです。作者は式亭三馬。町の風呂屋に集まる人々の会話をメインに、暮らしの様子をおもしろおかしく描いています。
節約料理ランキングで上位に入った!
①江戸の節約レシピ
関東風と関西風、どっちがいいの?
②うなぎのあれこれ
江戸と地方、それぞれの得意・不得意
③安すぎる鰹・高すぎる大根?
好きなおかずを詰めてもらって......。
④江戸時代もお弁当が楽しみだった
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