根来麻子[編著]『読んで、感じて! 古典みゅーじあむ 第4巻 ことば』(文学通信)
12月中旬刊行予定です。
根来麻子[編著]『読んで、感じて! 古典みゅーじあむ 第4巻 ことば』(文学通信)
ISBN978-4-86766-064-5 C0095
四六判・並製・136頁
定価:本体1,500円(税別)
ようこそ、古典みゅーじあむへ!
古典文学を、もっと身近に、もっと気軽に楽しんでほしい。
そんな想いから、生まれた5冊シリーズ「古典みゅーじあむ」。
古典のエピソードを1冊全12章、48話で紹介していきます。
本書は第4巻「ことば編」。
生き生きと変化していまへつづく、想いを伝えることばたち。
昔と現代の言葉とでは、言葉のかたちや発音・意味が、大きく変化しています。古典の言葉は、いわば、今私たちが使っている言葉のご先祖さま。「言葉」「表現」「文字」を中心に、古典の「ことば」の世界を楽しめるエピソードを集めました。タイムスリップしてそんな世界をのぞいてみましょう!
万葉集、古事記、竹取物語、古今和歌集、枕草子、源氏物語、今昔物語集、方丈記、平家物語、宇治拾遺物語、狂言、なぞなぞなどからピックアップして紹介します。
推薦・渡部泰明(国文学研究資料館館長)
「探してごらん。古典は、いつも、君のそばにあるよ。」
[特色]
「くらし編」「たべもの編」「どうぶつ編」「ことば編」「もののけ編」の五冊シリーズ
①古典のエピソードを全12章(各4話)で紹介。どこから読んでもOK!
②学校で習う作品から、少しマイナーな作品まで、幅広い古典作品を収録!
③各エピソードにある 「声に出して読んでみよう」で原文の音読に挑戦!
④収録作品の読書案内&年表つき!
⑤全文ふりがなつき(小学校高学年〜)
対象は小学校高学年〜大人まで。1話2分で朝読にぴったり!
【読んで、感じて! 古典みゅーじあむ・シリーズ全5冊紹介特設サイト】
★PayPalでお支払い(各種クレジットカード対応)
入金を確認次第、すぐに発送(送料無料)。
案内をメールでお送りいたします。
★Amazonで予約受付中
https://amzn.to/3CrJSTM
★楽天ブックスで予約受付中
https://books.rakuten.co.jp/rb/18069623/
【著者紹介】
根来麻子(ねごろ・あさこ)
和歌山県生まれ。大阪市立大学(現・大阪公立大学)大学院文学研究科後期博士課程修了。現在は、甲南女子大学文学部准教授。専門分野は、奈良時代の文学、ことば・文字。幼少時から、昔話や民話、落語などの「おもしろいお話」に親しむ。中学・高校時代に古典や歴史の授業を受ける中で、昔の人々のくらしや文化に興味を持ち、大学では国文学を専攻。好きな古典作品は『古事記』。
【目次】
はじめに
この本の表記のルール
第1章 万葉集
奈良時代~平安時代初期に成立した和歌集です。編者は大伴家持といわれ、約四五〇〇首もの歌が収められています。
昔のほめ言葉たち
①美人のまゆは、月のよう?
お願い神さま!
②恋のためなら死んでもいい?
気持ちに苦しめられたときは
③恋心を人にたとえて
雲の波をのりこえて
④夜空を渡る「月の舟」
第2章 古事記
神話から天皇家の成り立ちをまとめた書物です。成立は七一二年(奈良時代)。上巻は神話、中・下巻は天皇家の物語となっています。
恐ろしいバケモノ退治
①ホオズキのように真っ赤な目
人間が永遠に生きられない理由
②岩のように長生き?
あわてて送ったメッセージには
③大根のように白い腕?
ヒーローの愛したふるさと
④大和は国の「まほろば」
第3章 竹取物語
平安時代初期の物語文学です。作者未詳。竹から生まれた美しい「かぐや姫」が主人公のファンタジー作品です。
お姫さまのつよい一言
①帝を「かしこい」と思わない?
かぐや姫が眺めて悲しむ
②「おもしろい」月ってどんなもの?
罪をつぐなうために
③人間の世界は「きたない」ところ?
天の羽衣を着るとき
④おじいさんを「かなし」と思う、とは?
第4章 古今和歌集
平安時代前期の勅撰和歌集(天皇の命令で作られた歌集)です。季節の歌や恋の歌など、約一一〇〇首が収められています。
一日中あなたのことばかり
①「ながめ」は恋の物思い
ぼうっとしていたら
②「いたずら」に過ぎて行く?
落ちこんで口から出る
③「なげき」は長いため息?
野原をさまようお坊さん
④心が「あこがれる」って?
第5章 枕草子
平安時代中期に作られた随筆集です。作者は清少納言。一条天皇の中宮・定子に仕える日々の出来事をはじめ、想いや考えなどが綴られています。
どんなふうに呼び合っていたの?
①「あなた」に住む人
尊敬しています
②「きみ」は身分の高い人
むっとしてしまう
③「おれ」って、いったい誰のこと?
昔の手紙に書かれている
④主人に対して「おまえ」?
第6章 源氏物語
平安時代中期に作られた長編物語です。作者は紫式部。光源氏という架空の貴族を主人公とする物語で、主人公とさまざまな女性との恋愛模様が描かれています。
今より自由に使われた言葉もあった
①「つぶつぶ」なのは、どんなもの?
しほしほ、よよ、ほろほろ......。
②泣き方もいろいろ?
自分のもとへやって来る
③「ねうねう」は何の鳴き声?
たった一人だけに使われた
④「あざあざ」と美しいとは?
第7章 今昔物語集
平安時代末期に成立したと考えられる仏教説話集です。作者未詳。インド・中国・日本を舞台にした物語が多数収められています。
ぞぞぞぞぞ......。
①怖くて、毛が太る?
よけいなことを言わなければ
②言い間違いを指摘したら......。
水の上にも文字が書ける?
③書道の達人・空海
海の向こうの知らない世界
④語り継がれる不思議な話
第8章 方丈記
鎌倉時代前期に作られた随筆集です。作者は鴨長明。立て続けに起こった災害の様子や筆者の思い、世俗を離れた暮らしなどについて綴られています。
狭くて小さい家がお気に入り
①お坊さんが住んだ「方丈」とは?
都をおそったつむじ風
②木の葉のように飛んでいく家
悲しいことばかりじゃない
③長明を「なぐさめ」たのは?
移り変わっていく
④世の中を水の泡にたとえて
第9章 平家物語
平氏と源氏との戦いを中心に、平氏一門の栄枯盛衰を描いた軍記物語です。成立は鎌倉時代。作者未詳。琵琶法師の語りによって伝えられたものといわれています。
大きな武器で戦うお坊さんは
①「さらさら」と走る?
風でゆれる扇をねらって
②矢を射る音は......。
敵に追いつめられたときの
③悲しい笑い声は
今も海の底で眠る
④「ひらひら」と光る剣
第10章 宇治拾遺物語
鎌倉時代前期に作られた説話集です。編者未詳。仏教説話をはじめ、笑い話や不思議な話などが幅広く収録されています。
秀才が挑戦する!
①「子」を十二個つなげると?
いきなり着物を投げこむ失礼さ
②「が」で、身を滅ぼした男
昔のみやびな遊び
③歌にモノを詠みこむわざ
違う意味にもとれてしまう言葉
④「こそ」は愛称にもなる?
第11章 狂言
室町時代に大成した演劇のひとつです。登場人物のせりふだけで物語が進行し、庶民の生活や失敗などがおもしろおかしく描かれます。
あきれた主人もおどりだす
①「すえひろがり」って何のこと?
小さいころから大事に育てた
②けなげで、かわいいサル
絶対に食べてはいけない
③「ぶす」とはいったい?
つよがりな山伏のとなえる
④カニを退治する呪文
第12章 なぞなぞ
室町時代~江戸時代にかけて、なぞなぞを集めた本が数多く作られました。この章で取り上げるのは、『なぞだて』『寒川入道筆記』『なぞのほん』という本です。
どうしてかな?考えてみよう!
①昔の人にしかわからないなぞなぞ
次は自分でも作ってみよう!
②漢字のかたちを分解して......?
今度は少し難しいぞ
③文字を入れかえるとできるものは何だ?
たし算、かけ算も知っている
④数字や九九でもなぞなぞができる!
読書案内
年表
シリーズ案内