【連載】震災短歌を読み直す(加島正浩)
【2024.09.12追記】本連載をもとにした書籍が刊行されました!!
加島正浩『終わっていない、逃れられない 〈当事者たち〉の震災俳句と短歌を読む』(文学通信)
ISBN978-4-86766-060-7 C0095
四六判・並製・224頁
定価:本体1,900円(税別)
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2011年3月11日から11年が経ちました。
この11年間、いったいどのような言葉が生み出されてきたのでしょうか。
本連載「震災短歌を読み直す」では、「震災後文学」という枠組みからはこぼれ落ちてしまった文学、とりわけ短歌に焦点をあてながら、読み、考えます。
言葉にはいったい何ができる/できたのでしょうか。
人々は短歌を詠むことで、〈被災〉をどのように受け止め、
そこからどのような思考が可能になったのでしょうか。
短歌から震災の経験を新たに見つめ直します。
加島正浩(かしま・まさひろ)
富山高等専門学校一般教養科助教。
専門は日本の現代文学。研究対象は、東日本大震災以後の小説・戯曲・詩歌。1970年代以降の反原発運動と反核思想。
名古屋大学大学院修了。博士(文学)。主要な論文として、「『非当事者』にできること―東日本大震災以後の文学にみる被災地と東京の関係」(『JunCture』8号、2017年3月)、「東日本大震災直後、俳句は何を問題にしたか ―『当事者性』とパラテクスト、そして御中虫『関揺れる』」(『原爆文学研究』19号、2020年12月)、「区域外避難者の〈孤独〉を詠む―原発『事故』以後の大口玲子の短歌に着眼して」(『名古屋大学国語国文学』114号、2021年11月)など。
https://researchmap.jp/kashima_masahiro
第1回 言葉にいったい何ができた(る)のか――吉川宏志『燕麦』・柏崎驍二『北窓集』(2022年3月11日公開)
第2回 災害の普遍性・〈わたし〉にとっての特殊性――伊藤一彦『待ち時間』・道浦母都子『はやぶさ』(2022年4月11日公開)
第3回 分断は超えられるとする思考への苛立ち――逢坂みずき『まぶしい海』・近江瞬『飛び散れ、水たち』(2022年5月11日公開)
第4回 幾度も「戻されながら」詠うこと――梶原さい子『リアス/椿』(2022年6月11日公開)
第5回 引き裂かれながら思想を鍛えた歌人――東海正史『原発稼働の陰に』(2022年7月11日公開)
第6回 農業と原発――佐藤祐禎『青白き光』(2022年8月11日公開)
第7回 独自の韻律を生きる――三原由起子『土地に呼ばれる』(2022年9月15日公開)
第8回 ふくしまから遠く離れて――駒田晶子『光のひび』・市野ヒロ子『天気図』(2022年10月19日公開)
第9回「短歌」が「歌集」になることの可能性――澤正宏『終わりなきオブセッション』(2022年11月18日公開)
第10回(最終回)福島の言葉を用い続ける歌人――本田一弘『磐梯』・『あらがね』(2022年12月21日)
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本連載は2023年夏に書籍として刊行予定です。
ぜひお楽しみにお待ちください。(編集部より)
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