【連載】「文壇」の誕生と終焉―川端康成と伊藤整からたどる日本近現代文学史

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【はじめに】
「文壇:文筆活動をしている人たちの社会。作家・批評家などの集団。文学界。」(『大辞林』第3版)。

このように定義される「文壇」はいつ・どのように成立したのか。
また、「文壇」に参入するために作家たちはいかなる戦略をとり、そこからどのような文学が生み出されたのか。
そもそも文学にとって「文壇」とは何か。

本連載は日本近代文学研究者・尾形大が「文壇」というキーワードを軸に、大正期後半に「文壇」に参入し、戦後中心的な役割を担っていくことになる川端康成(1899-1972)と伊藤整(1905-1969)という二人の文学者の足跡をたどりながら、日本の文学史に新たな光をあてる試みです。

【執筆者】
尾形大(おがた・だい)
専門は日本の近現代文学。研究対象は伊藤整を中心とする1920〜50年代の文学場。博士(文学)。早稲田大学・日本大学大学院を経て、現在山梨大学大学院総合研究部教育学域人間科学系(言語教育講座)准教授。中央大学政策文化総合研究所客員研究員。

【連載目次】
第1回:はじめに―「文壇」は作られた
第2回:「文壇」に登録される―『感情装飾』と『雪明りの路』の作者たち
第3回:モデルとしての『文藝春秋』と、『文藝レビユー』の始動
第4回:フロイト精神分析学とジョイス『ユリシーズ』の摂取
第5回:文学史の構築と「心理小説」
第6回:拡張される「純文学」―「父母への手紙」と「生物祭」
第7回:「モダニズム」のなかのプロレタリア文学―小林多喜二の死から「幽鬼の街」へ
第8回:代講から代作へ
第9回:戦争と「文壇」―戦時下の「私」の行方
第10回:「文壇」の戦争責任と再建―『鳴海仙吉』と『雪国』
第11回:「文壇」の団結と再出発―チャタレイ事件と『舞姫』
第12回:「文壇」の誕生と終焉―日本近代文学館とノーベル文学賞