無料オンライン講座 gaccoにて、東北大学「男と女の文化史」公開。第1週:『源氏物語』の世界 ―その男と女の文化史―は、横溝 博氏(東北大学大学院文学研究科・准教授)。第2週:表現される遊女から表現する遊女へは、高橋 章則氏(東北大学大学院文学研究科・教授)。

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●男と女の文化史(gacco)
https://lms.gacco.org/courses/course-v1:gacco+ga103+2018_05/about

【講座内容
大きな世界のありようの中で自分を位置づける思考のことを「世界観」と言いますが,2011年3月の「東日本大震災」はそうした「世界観」が一変するような「出来事」だったように思います。
こうした「世界観」が揺らいでいる現在を乗り越えてゆくために必要なものは何でしょうか。
もう一度,われわれを取り巻く「ものごと」の成り立ちや構造を,偏見を持つことなく,原点に立ち返って考えてみることが不可欠だと思います。
『男と女の文化史』という今回の講座は,人間社会を構成する「男」と「女」への検討を通じて,人間とは何か,社会とは何か,歴史とは何か,「世界観」を再構築する際の確かな「材料」の提供を意図したものです。
全四週の講義は,それぞれにスリリングで知的な視点・技術で探究し,従来にない「男と女のドラマ」の再現を目指しました。皆さんの「世界観」構築の際の参考になれば幸いです。


第1週:『源氏物語』の世界 ―その男と女の文化史―
『源氏物語』はいつ,どのようにして書かれたのか,また,『源氏物語』はどのようにして読まれてきたのか,を明らかにします。『源氏物語』の男と女について,読者がどのような関心をもっていたのかを解明します。

イントロダクション
『源氏物語』の本文
『源氏物語』成立と流布
国宝『源氏物語絵巻』の柏木
「桜人」巻と玉鬘の物語
「輝く日の宮」と上の品の女性たち
「巣守」巻の巣守三位と男たち
『雲隠六帖』の物語世界
『山路の露』という続編
『山路の露』の浮舟
まとめ

第2週:表現される遊女から表現する遊女へ
江戸時代の「遊女」という,逆境に生き,受け身な人生を送ったと思われがちな女性が,「狂歌」という「文芸」を「日常」生活の中に取り入れ,自己を「表現する」能動的な女性であったことに焦点を当てます。

イントロダクション
表現される遊女たち
遊女たちの生活
「歴史」をどのように描くか ―「文芸社会史」という方法―
「狂歌」を使った歴史研究
「狂歌」資料の実際
表現する遊女たち
浅茅生が描いた世界
浅茅生に接近する
さよなら浅茅生】