盛田帝子編『古典の再生』(文学通信)
2024年3月下旬刊行予定です。
盛田帝子編『古典の再生』(文学通信)
ISBN978-4-86766-042-3 C0095
A5判・並製・448頁
定価:本体2,800円(税別)
古典はいかに再生されてきたか、古典をいかに再生すべきか。
「古典」と呼ばれるテキストは、常に再生しつづけている。
その歴史を振り返り、未来に向けて、わたしたちがなすべきことを、日本の古典を学ぶ海外の人々とともに、国際的な視野からも考えようとする。2023年2月の国際シンポジウム「古典の再生」から生まれた議論をベースに作った論文集。
未来につなぐために、多様な観点から論じる、総勢23名で考える「古典の再生」の現在地。
全体を、Ⅰ 再生する古典、Ⅱ イメージとパフォーマンス、Ⅲ 源氏物語再生史、Ⅳ 江戸文学のなかの古典、Ⅴ WEBでの古典再生、の5部に分け、過去と未来を自在に行き来しながら論じる。
執筆は、盛田帝子/エドアルド・ジェルリーニ/ロバート・ヒューイ/アンダソヴァ・マラル/荒木 浩/楊 暁捷/佐々木孝浩/ジョナサン・ズウィッカー/佐藤 悟/山田和人/田渕句美子/松本 大/兵藤裕己/中嶋 隆/山本嘉孝/ユディット・アロカイ/飯倉洋一/合山林太郎/有澤知世/永崎研宣/幾浦裕之/藤原静香/加藤弓枝。
「『古典の再生』は、古典のもつポテンシャルが未来を創造する可能性に満ちていることを感じさせてくれる。」(盛田帝子)
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【編者紹介】
盛田帝子(もりた・ていこ)
九州大学大学院博士後期課程修了。大手前大学准教授を経て、現在、京都産業大学教授(日本近世文学、和歌文学)。博士(文学)。
[著書]
『江戸の王朝文化復興―ホノルル美術館所蔵リチャード・レイン文庫『十番虫合絵巻』を読む』(共編著、文学通信、2024年)、『天皇・親王の歌』(笠間書院、2019年)、『文化史のなかの光格天皇―朝儀復興を支えた文芸ネットワーク』(共編著、勉誠出版、2018年)、『近世雅文壇の研究―光格天皇と賀茂季鷹を中心に』(汲古書院、2013年)など。
【執筆者】
エドアルド・ジェルリーニ/ロバート・ヒューイ/アンダソヴァ・マラル/荒木 浩/楊 暁捷/佐々木孝浩/ジョナサン・ズウィッカー/佐藤 悟/山田和人/田渕句美子/松本 大/兵藤裕己/中嶋 隆/山本嘉孝/ユディット・アロカイ/飯倉洋一/合山林太郎/有澤知世/永崎研宣/幾浦裕之/藤原静香/加藤弓枝
【目次】
はじめに
[盛田帝子]
1 古典はいかに再生されてきたか、古典をいかに再生すべきか/2 本書の構成
Ⅰ 再生する古典
1 古典×再生=テクスト遺産 過去文化の復興を理解するための新パラダイム
[エドアルド・ジェルリーニ]
1 古典こそは再生せねばならぬ/2 遺産+テクスト/3 複製≠再生/4 社会におけるテクスト遺産の役割/5 日本古典文学における遺産言説の一例/おわりに
2 十八--十九世紀における王朝文学空間の再興
[盛田帝子]
はじめに/1 寛政度内裏の復古的造営と裏松固禅/2 寛政度内裏における復元と再創造 一─清涼殿障子絵作成をめぐって/3 寛政度内裏における復元と再創造 二─光格天皇と『新内裏御障子和歌集』の詠進者/4 御常御殿の御小座敷という空間─歌道伝受、歌会、管弦の会/5 御常御殿の御小座敷という空間─光格天皇のお好みと円山応挙/おわりに
3 琉球における日本古典文化の受容
[ロバート・ヒューイ]
はじめに/1 「崇元寺下馬碑」─最初の一歩/2 文字を移入、文化も移入/3 琉球語辞典『混効験集』/4 琉球人が書いた「文語」
4翻訳にみる古典の再生―『古事記』と『日本書紀』の翻訳を中心に
[アンダソヴァ マラル]
はじめに/1 十九世紀後半における『古事記』および『日本書紀』の翻訳/2 二十世紀後半における『古事記』の翻訳/3 二十一世紀における『古事記』の翻訳/おわりに
[COLUMN]
グローカルな「古典の再生」─東西古今の『源氏物語』続篇をめぐって
[荒木 浩]
はじめに─「古典の再生」シンポジウム参加のことなど/1 ユルスナールの『源氏物語』愛とその続篇創作へ/2 ユルスナール「源氏の君の最後の恋」の内容とその違和について/3 中世日本の『源氏物語』続篇とユルスナールの相反的相似形/4 随行する近臣と女たちの形象─東西の相克/5 花散里の「非在」という主題/6 「お館」六条院という場と〈非在〉/7 世界文学『源氏物語』続篇のグローカル─おわりに代えて
Ⅱ イメージとパフォーマンス
5 絵巻と『徒然草』絵注釈の間―デジタルアプローチの試みをかねて
[楊 暁捷]
1 『徒然草』絵注釈概観/2 絵巻という古典/3 表現方法とテーマ/4 デジタル表現への模索
6 人麿画像の讃の歌
[佐々木孝浩]
はじめに/1 人麿影供の歴史/2 文献にみる人麿画像/3 中世期までの人麿画像の展開/4 中世期までの讃の歌/5 人麿影と讃の歌の近世的展開/6 人麿影の近世的展開/おわりに
7 霊媒〈メディウム〉としての古典―初期テレビと一九五六年の幽霊
[ジョナサン・ズウィッカー]
1 幽霊にも歴史がある/2 歴史と偶然─一九五六年七月の或る木曜日のこと/3 美人とコキブリ男/4 失われたテレビドラマを求めて/5 霊媒師としての脚色家─山下与志一の俤/6 山下与志一のよく見る夢/7 方法としての幽霊
8 江戸期における十二単の変遷―『筐底秘記』を中心に現代の装束に至る
[佐藤 悟]
はじめに/1 江戸時代以前の女房装束/2 江戸時代の女房装束(十二単)/3 天保の御再興
[COLUMN]
芸能としての古典再生―竹田からくりにおけるイメージとパフォーマンス
[山田和人]
1 天神像とからくり/2 太子像とからくり/3 人麿像とからくり
Ⅲ 源氏物語再生史
9 『阿仏の文』から『源氏物語』へ
[田渕句美子]
1 『阿仏の文』・阿仏尼とその娘について/2 『紫式部日記』『源氏物語』と『阿仏の文』の共通性/3 『阿仏の文』から『源氏物語』へ/4 『阿仏の文』の魅力
10 『源氏物語』享受史における詞の表象─色紙形の事例を中心に
[松本 大]
1 問題の所在/2 和歌色紙と物語色紙/3 和歌と地の文/4 地の文への重視/まとめ
11 樋口一葉と『源氏物語』―方法としての和歌
[兵藤裕己]
はじめに/1 『源氏物語』との出会い/2 西鶴の影響/3 『たけくらべ』の中の『源氏物語』/4 「何紫の源氏名計に残れど......」/5 吉原界隈から本郷丸山の銘酒屋街へ/6 一葉の小説文体と和歌/7 「方法学としての和歌」/8 多声化する文体
[COLUMN]
十七世紀の『源氏物語』―版本メディアと古典
[中嶋 隆]
はじめに/1 出版メディアと『源氏物語』/2 教養としての『源氏物語』/3 『源氏物語』への憧憬/4 芭蕉の『源氏物語』受容
Ⅳ 江戸文学のなかの古典
12 柴野栗山の復古論―江戸幕府の儒臣と朝廷の文物
[山本嘉孝]
はじめに/1 柴野栗山と朝廷/2 復古的な内裏造営と大政委任論/3 賢聖障子画の復元における徳川家の役割/おわりに
13 紀行文の中の古典─江戸時代女性旅日記を例に
[ユディット・アロカイ]
はじめに/1 芳春院『東路記』(一六〇〇)/2 井上通『東海紀行』(一六八一)/3 鈴木武女『庚子道の記』(一七二〇)/4 中村いと『伊勢詣の日記』(一八二五)/まとめ
14 上田秋成における〈古典〉語り
[飯倉洋一]
はじめに/1 秋成の『万葉集』関係著述/2 『古葉剰言』・『楢の杣』・『金砂』/3 「歌のほまれ」─『春雨物語』の中の〈古典〉語り/おわりに
[COLUMN]
訓読の中の〝国際〟─教育との関わりをめぐって
[合山林太郎]
はじめに/1 中国語vs日本語という議論の枠組み/2 訓読の具体相─文構造の把握/3 訓読の歴史的変遷から見えるもの/4 今日の訓読批判をどう考えるか/おわりに
[COLUMN]
江戸戯作と古典再生─『万載集著微来歴』を中心に
[有澤知世]
はじめに/1 和歌の美談を茶化す─『万載集著微来歴』①/2 実ハ全て芝居だった源平合戦─『万載集著微来歴』②/3 狂歌界のゴシップ─『万載集著微来歴』③/むすびにかえて─戯作者と考証随筆
Ⅴ WEBでの古典再生
15 古典本文をWEBに載せる―TEIガイドラインに準拠したテキストデータ構築
[永崎研宣・幾浦裕之・藤原静香]
はじめに/1 趣旨説明/2 TEI(Text Encoding Initiative)とは何か/3 実践例紹介─『石清水社歌合』を記述/4 実践例紹介─『十番虫歌合絵巻』を記述する/5 視覚化の例/6 今後の課題と展望/おわりに
[COLUMN]
日本古典文学資料のテキストデータ構築をめぐる課題と展望─Lies, damned lies, and statistics?
[加藤弓枝]
はじめに/1 日本文学資料に関連するデジタル技術の整備/2 デジタル時代の日本文学研究/3 日本古典文学のテキストデータ構築の利点と課題/おわりに
はじめに(英訳)
[盛田帝子]
あとがき
執筆者一覧
【執筆者プロフィール】
エドアルド・ジェルリーニ(Edoardo Gerlini)
ヴェネツィア・カフォスカリ大学(アジア・北アフリカ学科研究員。専門は日本古典文学、とりわけ平安時代の和歌と漢詩、比較文学、文化遺産学) [著書・論文]Heian Court Poetry as World Literature. From the Point of View of Early Italian Poetry (Firenze University Press, 2014)、『古典は遺産か?日本文学におけるテクスト遺産の利用と再創造』(河野貴美子共編、勉誠社、二〇二一年)、「Textual Heritage Embodied: Entanglements of Tangible and Intangible in the Aoi no ue utaibon of the Hōshō school of Noh」(Studies in Japanese Literature and Culture, n. 5, 国文学研究資料館、二〇二二年)、「漢文とラテン語に対する俗語の正統化と遺産化―古今集真名序とダンテ著の『俗語論』を比較して」(Waseda RILAS Journal, n. 8)など。
ロバート・ヒューイ(Robert Huey)
ハワイ大学名誉教授(中世和歌、琉球王国の文化) [著書・論文]The Making of Shinkokinshū (Cambridge: Harvard University Asian Center, 2002), xx + 480 pp.; "Okinawan Studies at the University of Hawaiʻi: Twice Born; Suggestions for Further Research," International Journal of Okinawan Studies, V. 4, #2, December 2013, 65-78.など。
アンダソヴァ・マラル(Andassova Maral)
早稲田大学高等研究所講師(古代文学) [著書・論文]『古事記 変貌する世界』(ミネルヴァ書房、二〇一四年)、『ゆれうごくヤマトーもうひとつの古代神話』(青土社、二〇二〇年)など。
荒木 浩(あらき ひろし)
国際日本文化研究センター教授・総合研究大学院大学教授(日本古典文学) [著書・論文]『京都古典文学めぐり』(岩波書店、二〇二三年)、『古典の中の地球儀』(NTT出版、二〇二二年)、『『今昔物語集』の成立と対外観』(思文閣人文叢書、二〇二一年)など。
楊 暁捷(X. Jie Yang)
カナダ・カルガリー大学教授(日本中世文学、特に絵巻を研究) [著書・論文]『戯れる江戸の文字絵 十返舎一九『文字の知画』よみがえる大衆の笑い』(マール社、二〇二二年)、『デジタル人文学のすすめ』(勉誠出版、二〇一三年)など。二〇二二年逝去。
佐々木孝浩(ささき たかひろ)
慶應義塾大学附属研究所斯道文庫(中世和歌・日本書誌学) [著書・論文]『日本古典書誌学論』(笠間書院、二〇一六年)、『芳賀矢一 「国文学」の誕生』(岩波書店、二〇二一年)など。
ジョナサン・ズウィッカー(Jonathan Zwicker)
カリフォルニア大学バークレー校准教授(日本近世・近代文学) [著書・論文]Practices of the Sentimental Imagination: Melodrama, the Novel, and the National Imaginary in Nineteenth-Century Japan (Harvard, 2006); Kabuki's Nineteenth Century: Stage and Print in Early Modern Edo (Oxford, 2023)
佐藤 悟(さとう さとる)
実践女子大学教授(日本近世文学) [著書・論文]「『偐紫田舎源氏』の絶板と用紙」(『書物学』十九、勉誠出版、二〇二二年)、「名主改の創始―ロシア船侵攻の文学に与えた影響について―」(『読本研究新集』Ⅲ、翰林書房、二〇〇一年)など。
山田和人(やまだ かずひと)
同志社大学名誉教授(日本近世文学・芸能演劇) [著書・論文]『未来を切り拓く古典教材』(共編、文学通信、二〇二三年)、『日本の舞台芸術における身体─死と生、人形と人工体』(共著、晃洋書房、二〇一九年)。『竹田からくりの研究』(おうふう、二〇一七年)など。
田渕句美子(たぶち くみこ)
早稲田大学教授(和歌文学・女房文学) [著書・論文]『百人一首―編纂がひらく小宇宙―』(岩波新書、二〇二四年)、『女房文学史論―王朝から中世へ―』(岩波書店、二〇一九年)、『異端の皇女と女房歌人―式子内親王たちの新古今集―』(角川選書、二〇一四年)など。
松本 大(まつもと おおき)
関西大学准教授(中古文学) [著書・論文]『源氏物語古注釈書の研究』(和泉書院、二〇一八年)、『源氏物語を読むための25章』(共編著。武蔵野書院、二〇二三年)など。
兵藤裕己(ひょうどう ひろみ)
学習院大学名誉教授(日本文学・芸能) [著書・論文]『物語の近代』(岩波書店、二〇二〇年)、『琵琶法師』(岩波新書、二〇〇九年)、『後醍醐天皇』(岩波新書、二〇一八年)、『声の国民国家』(講談社学術文庫、二〇〇九年)など。
中嶋 隆(なかじま たかし)
早稲田大学名誉教授(江戸期文化・文芸) [著書・論文]『西鶴「誹諧独吟一日千句」研究と註解』(文学通信、二〇二三年)、『初期浮世草子の展開』(若草書房、一九九六年)、『新編西鶴と元禄メディア』(笠間書院、二〇一一年)など。
山本嘉孝(やまもと よしたか)
国文学研究資料館准教授(江戸~明治期の日本漢文学) [著書・論文]『詩文と経世―幕府儒臣の十八世紀』(名古屋大学出版会、二〇二一年)、「中村蘭林『学山録』に見られる西洋天文学の知識―考証随筆の淵源をたどる」(『日本文学』七十一―七、二〇二二年)、"Japan and China in Hokusai's Ehon Kōkyō (Illustrated Classic of Filial Piety)" Timothy Clark, ed. Late Hokusai: Society, Thought, Technique, Legacy (The British Museum Press, 2023)など。
ユディット・アロカイ(Judit Árokay)
ハイデルベルク大学東アジア研究センター日本学科教授(日本文学史、歌論史) [著書・論文]Judit Árokay: Die Erneuerung der poetischen Sprache: Poetologische und sprachtheoretische Diskurse der späten Edo-Zeit, München: iudicium 2010. (詩歌の更新:江戸時代後期における歌学と言語学の言説)、Judit Árokay, Jadranka Gvozdanovic, Darja Miyajima (eds.): Divided Languages? Diglossia, Translation and the Rise of Modernity. Heidelberg: Springer Verlag 2014. (分断された言語?ディグロシア、翻訳、近代の台頭)、Judit Árokay: 「江戸後期における和歌表現の進展」(Wiebke Denecke、河野貴美子編『日本「文」学史 第三冊 「文」から「文学」へ―東アジアの文学を見直す』勉誠出版、二〇一九年)など。
飯倉洋一(いいくら よういち)
大阪大学名誉教授(日本近世文学) [著書・論文]『秋成考』(翰林書房、二〇〇五年)、『上田秋成 絆としての文芸』(大阪大学出版会、二〇一二年)など。
合山林太郎(ごうやま りんたろう)
慶應義塾大学教授(近世・近代の日本漢文学を専門とする) [著書・論文]『幕末・明治期における日本漢詩文の研究』(和泉書院、二〇一四年)、『文化装置としての日本漢文学』(共編著、勉誠出版、二〇一九年)など。
有澤知世(ありさわ ともよ)
神戸大学講師(日本近世文学〈山東京伝の戯作と考証〉) [著書・論文]「合巻は「せねばならぬせつなし業」か―十九世紀江戸の文化人〝岩瀬醒〟の営為を考える―」(『日本文学』七十二、二〇二三年七月)、「半紙本体裁合巻のデザインを読む―神戸大学附属図書館新収・山東京伝『桜姫筆再咲』を手掛かりに―」(『日本文学研究ジャーナル』二十六、二〇二三年六月)、「古画を模す―京伝の草双紙と元禄歌舞伎」(小林ふみ子ほか編『好古趣味の歴史 江戸東京からたどる』文学通信、二〇二〇年)など。
永崎研宣(ながさき きよのり)
一般財団法人人文情報学研究所主席研究員(人文情報学・仏教学) [著書・論文]一般財団法人人文情報学研究所監修『人文学のためのテキストデータ構築入門 TEIガイドラインに準拠した取り組みにむけて』(共編著、文学通信、二〇二二年)、京都大学人文科学研究所共同研究班編 永崎研宣『日本の文化をデジタル世界に伝える』(樹村房、二〇一九年)、下田正弘・永崎研宣編『デジタル学術空間の作り方 仏教学から提起する次世代人文学のモデル』(共編著、文学通信、二〇一九年)、永崎研宣・大向一輝・下田正弘「仏教学のためのデジタル学術編集システムの構築に向けたモデルの提案と実装」(『情報処理学会論文誌』六十三―二、二〇二二年二月)など。
幾浦裕之(いくうら ひろゆき)
国文学研究資料館古典籍共同研究事業センター特任助教(中世和歌文学、女房文学、日本古典籍書誌学) [著書・論文]「『たまきはる』の成立と奥書―定家と女房の書写活動との関連性―」(『日本文学』七十二―二、二〇二三年二月)、「歌人が年齢を詠むとき―表現と契機の性差―」(『日本文学』六十八―二、二〇一九年二月)、翻訳として、マイケル エメリック・幾浦裕之訳「テクストの改替」(新美哲彦・レベッカ クレメンツ編、『源氏物語の近世 俗語訳・翻案・絵入本でよむ古典』勉誠出版、二〇一九年)など。
藤原静香(ふじわら しずか)
京都産業大学 研究補助員(非常勤)(和歌文学) [著書・論文]「『道堅法師自歌合』諸本考」(『女子大國文』一七四、二〇二四年一月)、「『十番虫合絵巻』ビューワの開発―TEIを用いた和歌文学資料のマークアップを通じて―」(共著『研究報告 人文科学とコンピュータ(CH)2023』CH‐一三二―七、二〇二三年五月)、「曾禰好忠「毎月集」二番歌の一考察―海人への自己投影表現をめぐって―」(『女子大國文』一六七、二〇二〇年九月)など。
加藤弓枝(かとう ゆみえ)
名古屋市立大学准教授(日本近世文学) [著書・論文]『小沢蘆庵自筆 六帖詠藻 本文と研究』(共著、和泉書院、二〇一七年)、「正保版『二十一代集』の変遷―様式にみる書物の身分」 (『雅俗』十九、二〇二〇年)など。