史学会第124 回大会(2026年11月14日(土)15日(日)、東京大学文学部 法文2号館1番大教室ほか)

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研究会情報です。

●公式サイトはこちら
http://www.shigakukai.or.jp/annual_meeting/schedule/
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※詳細は上記サイトをご確認ください。


本年の史学会大会は、11月14日(土)・15日(日)に、開催いたします(事前申込制)。1日目は公開シンポジウム、2日目には日本史、東洋史、西洋史各部会の研究発表と、日本近現代史シンポジウムを行います。
申込方法等は、後日ご案内いたします。


日時:2026年11月14日(土)午後1時~5時
会場:東京大学文学部 法文2号館1番大教室

 歴史を通じて、戦争とそれにともなう人びとの負担は、重要な問題でありつづけている。
 日本では、そもそも古代の律令制自体(税制・兵制)が大陸の軍事的緊張に促迫されて成立した。鎌倉幕府も、治承寿永内乱の中で実力による敵方所領(荘園・公領)の没収と味方武士への給与を軸にして成立した。近世の統一権力も統一戦争・侵略戦争の過程で成立したが、高率の米納年貢を課す石高制が戦争への兵糧調達と不可分に成立し、軍役・夫役徴発の体制が近世社会の骨格や構成員の身分を規定したという見方もある。こうして成立した「平和」は戦争によって購われたもので、侵略戦争の相手となった隣国朝鮮がどのように異なる国家体制や戦争への対応のあり方をとっていたのかも問いかけている。また、幕末維新期にそうした体制はどのように変革・継承されたのだろうか。
 そして近代日本も、たとえば日清・日露戦争で膨張した軍事費を、それまで基軸であった地租を上回る酒造税の増税、営業税・関税などによって賄う体制を構築したが、格差・不平等の拡大が進んで、第二次大戦中・総力戦体制の下でようやく累進的な総合所得課税の実現をみたとされている。
 このように歴史上、戦争は税制を転換させる大きな契機だったのではないかとも考えられる。こうした観点からヨーロッパに目を向けると、18世紀イギリスを対象とする「財政=軍事国家」論が注目される。17世紀末以降いくども戦争を経験したイギリスは、その過程で消費税を中心とする強固な徴税力をもつ国家を築き上げた。これは18世紀イギリスに特有の国家像であるが、他のヨーロッパ諸国にどこまで適用できる(あるいはできない)のだろうか。
 さらに広くアジアを見渡してみた場合、たとえば明清期中国はどうだろうか。中小国家の分立・戦争とは異なる広大な帝国領域の安定、文官官僚による統治の下で、どのような徴税のしくみをとったのか。「辺境」であるヨーロッパや日本・朝鮮とはおよそ異なっていたかもしれない。徴税だけでなく、資源輸出や国営事業なども考慮する必要がある。
本シンポジウムでは、しかし、このような地政学的な見取り図を作り上げたいわけでは必ずしもない。この間、研究が進んできた戦争や軍事の研究をふまえ、「戦争」を内乱や紛争をふくめて広く捉え、「税」も地代や年貢はもちろん軍役や夫役、徴兵、物資の徴発まで広くとってみて、前近代から近代まで、戦争とそれにともなう負担が国家や人びとの生活をどのように規定してきたか、それぞれの局面でリアルに捉えたい。そのなかから参加者が何らかの示唆を得られるような機会になればと願っている。

司会・趣旨説明 牧原 成征(東京大学)

報  告    鎌倉 佐保(東京都立大学)

        六反田 豊(東京大学)

        水上たかね(東京大学)

        千葉  功(学習院大学)

        長谷川貴彦(北海道大学)

コメント    岡本 隆司(早稲田大学)

討  論