日本近代文学館:2026年度秋季特別展「宇野千代展―100年の旅人―」(2026年9月12日(土)~11月21日(土))
展覧会情報です。
●公式サイトはこちら
https://www.bungakukan.or.jp/cat-exhibition/16979/
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※詳細は上記サイトをご確認ください。
2026年9月12日(土)~11月21日(土)
観 覧 料:一般500円
編集委員:金井景子(早稲田大学教授)、宮内淳子(近代文学研究者)
特別協力:尾形明子(近代文学研究者)
「宇野千代」はいかに創られたかを探る
―100年の旅で彼女が遺したもの―
「私何だか死なないような気がするんですよ」という名言を遺した宇野千代は、その言葉がタイトルにもなった著書(海竜社、1995)を刊行した翌年に、冥界へ旅立った。数えにして100歳。亡くなるまでまさに現役で精力的に執筆活動を続け、時には自身でデザインした桜模様の大振袖を着て、マスメディアの求めに応じ、起伏に富んだ華麗なる男性遍歴を大らかに懐かしく語った。
今日、宇野千代を想起しようとするとまず浮かんでくる、「いつも前向きでタフ、行動的な恋多き女性」といったイメージは、1983年に刊行された『生きて行く私』(毎日新聞社)がミリオンセラーになったことに起因しているかもしれない。『生きて行く私』を核として、80年代から90年代にかけて矢継ぎ早に書かれた、自叙伝とも人生訓話とも呼べる著作の数々は、多くの人々に、逆境にあっても生きる愉しさを見出す達人の指南書として愛されたのだが、そこから遡及して「作家・宇野千代」の真骨頂である『色ざんげ』『おはん』『人形師天狗屋久吉』『刺す』といった代表作を味読することに繋がったかどうかというと、いささか心もとない。人によっては、あまりにも楽天的な人生観や女性性を前景化するイメージ作りに、辟易した向きもあったのではないか。晩年に固まった宇野千代像を、いったん手放してみよう。
大正期、作家を夢見た「若い人」は星の数ほどいたはずである。宇野千代もその群像の中にいた。女性は職についても、結婚して子どもを授かるのでなければ一人前のひととして見做されない時代、同調圧力にがんじがらめにされている群れの中にあって、宇野千代もまたもがきながら、やがて表現することを自身の仕事とし、ファッションや文芸のメディアを創出して多くの人に表現する場を提供するに至った。いったい、誰と出会い、どんな言葉に突き動かされ、何を書いたら、星を仰ぎ眺めるひとから、星の一つになれたのだろうか。
本展覧会は、日本近代文学館に収蔵されている資料を出発点にしつつ、宇野千代が生きた100年を、ひとと場所に注目して辿る旅である。
ご来場の方々、旅の準備は万端ですか?
金井景子、宮内淳子(本展編集)




















































































