文学通信｜多様な情報をつなげ、多くの「問い」を世に生み出す出版社

展覧会情報です。

●公式サイトはこちら
https://www.miho.jp/exhibition/spring2025/
--------------------
※詳細は上記サイトをご確認ください。

3月15日（土） - 6月8日（日）
うつくしきかな―平安の美と王朝文化へのあこがれ―
古筆の名帖　ひぐらし帖公開

古来わが国は大陸文化に做い、仏教や律令を取り入れて発展してきました。遣唐使を停止した後も、大陸との交流を続けながら和様化の道を歩み、日本独特の情緒を表すひらがなを誕生させ、日本の美意識の代名詞ともいえる王朝文化が花ひらきました。この文化は武家が台頭する世を迎えて影を落としますが、絶えることなく受け継がれ、再び太平の世の到来によって憧れへと変容しました。
本展では、MIHO MUSEUM所蔵の『ひぐらし帖』を当館で初めて公開します。『ひぐらし帖』は近代数寄者であった吉田丹左衛門によって、元は手鑑としてつくられたものです。その後、安田善次郎に愛蔵された同帖は、株式会社鉄道工業の社長を務めた菅原通済(1894～1981)の手に渡り、亡妻の十三回忌に合わせて氏の所蔵する歌切とともに再編し、軸装して『ひぐらし帖』となしたのでした。古筆切の最高峰とも謳われる「高野切」や、料紙に金銀泥で花鳥文や草花文を描いた「栂尾切」、平安の雅を体現したかのような「石山切」など、名だたる能筆が五·七·五·七·七のみそひともじに因んで三十一幅収載されています。この『ひぐらし帖』に、MIHO MUSEUM所蔵の工芸品や仏教美術、琳派の源氏物語図屏風、歌仙絵など、平安の貴族文化の誕生から桃山初期に興る王朝文化への憧れがこめられた作品を織り交ぜて展観いたします。今なお現代に残る都人の洗練された美の息吹、"風流(みやび)"に思いを馳せていただければ幸いです。

基本情報
会期
2025年3月15日 - 2025年6月8日
開館時間
午前10時～午後5時 （入館は午後4時まで）
休館日
月曜日　5月7日　※5月5日、5月6日は開館
入館料
大人　1,300円　大・高生　1,000円　中学生以下無料　　　団体料金（20名以上）各200円割引　※障害者手帳をお持ちの方は無料（介添1名は200円割引）　
この料金で、北館の特別展と南館の世界の古代美術コレクションを含めたすべての展示をご覧いただけます。

会場
北館
音声ガイド
あり
主催
MIHO MUSEUM、京都新聞
後援
滋賀県、滋賀県教育委員会、NHK大津放送局、BBCびわ湖放送、エフエム京都、帝産湖南交通
備考
公式ハッシュタグ　#うつくしきかな展　#MIHOMUSEUM
※期間中、展示替がございます。

関連プログラム
講演会
「古筆の魅力について」
講師：名児耶 明(筆の里工房 副館長)
日時：４月２０日（日）　１３：３０～１５：００
■会場：MIHO MUSEUM　南館レクチャーホール（美術館棟内）
■予約不要　当日美術館棟受付にて整理券配布
■定員：100名
■参加費：無料

演奏会
【雅楽演奏】平安の美　宮中音楽の世界
出演：久恒壮太郎（篳篥奏者）、増山誠一（笙奏者）、小山貴紀（龍笛奏者）
日時：４月５日（土）　１３：３０～１５：0０（演奏とお話）
■会場：MIHO MUSEUM　南館レクチャーホール（美術館棟内）
■要予約
■定員：100名
■参加費：2000円

ワークショップ
王朝継ぎ紙　うつくしき料紙をつくろう
講師：近藤陽子ほか（王朝継ぎ紙研究会）
日時：３月２３日（日）、４月１２日（土）、５月１１日（日）
　　　１３：００～１５：００
■会場：MIHO MUSEUM　北館回廊（美術館棟内）
■要予約
■定員：20名
■参加費：2200円

ワークショップ
うつくしきかなを綴ろうー平安の仮名
➀対象：高校生以上、書道経験者
講師：高木厚人（大東文化大学名誉教授）
日時：５月２４日（土）　
　　　１１：００～、１４：００～（各回２時間程度）
■会場：MIHO MUSEUM　北館回廊（美術館棟内）
■要予約
■定員：20名
■参加費：2000円

➁対象：小学生高学年以上、書道初心者
講師：西口青咲（書家）
日時：４月１３日（日）、４月２７日（日）　
　　　１０：３０～、１４：００～（各回１時間３０分程度）
■会場：MIHO MUSEUM　北館回廊（美術館棟内）
■要予約
■定員：10名
■参加費：500円

朗読ワークショップ
「復元音」で読んでみる『源氏物語』～宇治十帖「橋姫」より～
講師：馬場精子（朗読家、馬場精子朗読教室主宰）
日時：５月３１日（土）　１４：００～１５：１５
■会場：MIHO MUSEUM　南館レクチャーホール（美術館棟内）
■要予約
■定員：50名
■参加費：無料

※参加費のほかに別途入館料が必要となります