澁澤龍彥研究会:【第二六回】「幻想文学としての「体験」:澁澤龍彥『玩物草紙』とその周辺」(2024年7月27日(土)14:00~、ZOOM)※要申し込み

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研究会情報です。

●公式サイトはこちら

https://shibusawaken.blogspot.com/2024/07/blog-post.html

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※詳細は上記サイトをご確認ください。

◆発表者
 跡上史郎

◆発表題目
 幻想文学としての「体験」:『玩物草紙』とその周辺

◆発表要旨
 澁澤龍彥は先行するテクストのコラージュによって自らのテクストを織りなす書き手と目されている。一方『玩物草紙』(朝日新聞社、1979・2)は、それまでほとんど自分の「体験」を語ってこなかった澁澤龍彥が、幼年期を中心に「体験」を語り始めものである。振り返ってみるにデビュー作「撲滅の賦」(1955)も自らの恋愛「体験」をベースとしたものであり、「東京感傷生活ふたたび焼跡の思想を」(1964)のような単行本未収録作で「体験」を大いに語っているケースもあり、遺作『高丘親王航海記』にも幼児期の「体験」が組み込まれている。しかし、『玩物草紙』中の「体験」の一部は、幼い頃の「体験」である以上にそれにまつわる記憶の錯誤と言うべきものであり、これは「体験」そのものの意味の再考を促すものとも言える。澁澤龍彥にとって「体験」とは何か、その意味づけの変遷はどのようなものか、それは先行テクストのコラージュとどのように関わっているのか、なるべく多くの事例を参照し考察することを目指す。

◆発表日時
 2024年7月27日(土)、14:00~