伊藤慎吾・氷厘亭氷泉編『列伝体 妖怪学前史』(勉誠出版)

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式水下流(https://twitter.com/shikimizu)さまよりいただきました。

妖怪学前史.jpg


本書の公式サイトはこちら。
https://bensei.jp/index.php?main_page=product_book_info&products_id=101258

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ISBN 978-4-585-32010-4 C0021
A5判・並製 360 頁
定価:3,080円(本体 2,800円)

【目次】
はじめに◉学史にならない営みの歴史 伊藤慎吾

総説◉妖怪学前史のつきだし 氷厘亭氷泉

第一部 戦前編
戦前 通史 伊藤慎吾
井上円了◉1858-1919―生真面目な哲学者の持つ趣味者の顔 毛利恵太
坪井正五郎◉1863-1913―研究と趣味によって繋いだ交流ネットワーク 毛利恵太
柳田國男◉1875-1962―妖怪の民俗学的研究を構築 伊藤慎吾
[COLUMN]小泉八雲と妖怪関係者 毛利恵太
南方熊楠◉1867-1941―熊野の妖怪を集め、世界と比較した博物学者 伊藤慎吾
[COLUMN]南方熊楠の翻訳妖怪名彙 伊藤慎吾
江馬務◉1884-1979―お化けの歴史と文化研究の先駆者 永島大輝
日野巌◉1898-1985―方言収集で繋がる妖怪辞典の縁 御田鍬
吉川観方◉1894-1979―時代資料ぎっしりパレスに住む画家 氷厘亭氷泉
伊東忠太◉1867-1954―まいにち大千世界の妖怪描く 氷厘亭氷泉
岡田建文◉1875/76-1945?―すべての生物には精神力がある 伊藤慎吾
田中貢太郎◉1880-1941―怪談実話の先駆けは土佐のいごっそう 永島大輝
[COLUMN]雑誌『化け物研究』 永島大輝

〈妖怪学名彙〉化物会―早すぎた妖怪趣味研究会 毛利恵太
〈妖怪学名彙〉心霊学―心霊研究の延長としての妖怪研究 伊藤慎吾
〈妖怪学名彙〉「妖怪名彙」―怖畏と信仰との関係を明かにして見たい 伊藤慎吾
〈妖怪学名彙〉『芳賀郡土俗研究会報』―研究者のネットワークを形成した地方メディアの一つ 永島大輝

第二部 戦後(前)編1945-1965
戦後 アプレゲール 前半 通史 氷厘亭氷泉
藤澤衛彦◉1885-1967―「妖怪」イメージの生みの親 御田鍬
柴田宵曲◉1897-1966―「書物」を読みたくて読んでいた仙人のような人 永島大輝
阿部主計◉1909-2006―半世紀前から出版され続けた入門書 御田鍬
斎藤守弘◉1932-2017―再評価が望まれる妖怪ブーム影の立役者 幕張本郷猛
[COLUMN]少年少女雑誌の怪奇記事とネタ元 幕張本郷猛
山内重昭◉1929-?―子供向け妖怪百科の先達 幕張本郷猛
北川幸比古◉1930-2004―子供たちに真摯に向き合うおばけ探検家 式水下流
山田野理夫◉1922-2012―博覧の妖怪創作師 式水下流
[COLUMN]山田野理夫の怪談収拾ノート 式水下流
〈妖怪学名彙〉『綜合日本民俗語彙』―戦後の妖怪研究の基礎資料 伊藤慎吾
〈妖怪学名彙〉『画図百鬼夜行』受容史―伝承妖怪の形態に決定打をあたえたもの 伊藤慎吾

第三部 戦後(後)編1966-1996
戦後 アプレゲール 後半 通史 氷厘亭氷泉
今野圓輔◉1914-1982―柳田妖怪学の継承者 式水下流
[COLUMN]圓輔ハカセの未刊本? 氷厘亭氷泉
平野威馬雄◉1900-1986―後世に交流の場を繋いだOrganizer 式水下流
水木しげる◉1922-2015―妖怪史の歩みと共にありそのものでもあった巨人 御田鍬
佐藤有文◉1939-1999―一九七〇年代の妖怪覇者 幕張本郷猛
[COLUMN]Japanisches Gespensterbuchと海外妖怪資料 御田鍬
中岡俊哉◉1926-2001―怪奇記事隆盛に多大なる貢献をした未完の妖怪作家 幕張本郷猛
澁澤龍彦◉1928-1987―日本の古い事例に言及するのがダンディズム 伊藤慎吾
〈妖怪学名彙〉お化けを守る会―七〇年代のお化け好きたちの二つの交流の場 式水下流
〈妖怪学名彙〉『お化け図絵』―粕三平が継いだ画像妖怪紹介の流れ 氷厘亭氷泉
〈妖怪学名彙〉ジャガーバックス―わんぱくっ子の怪奇聖書 幕張本郷猛
〈妖怪学名彙〉ケイブンシャの大百科―子供たちに夢とトラウマを与えた大百科 永島大輝
〈妖怪学名彙〉別冊太陽『日本の妖怪』―妖怪イメージの分野融合五目ずし 氷厘亭氷泉

妖怪学参考年表◉1870~1996
項目柱に用いた肖像・図版・活字の出典
あとがき 伊藤慎吾・氷厘亭氷泉・永島大輝・式水下流・御田鍬・毛利恵太・幕張本郷猛
索引