U-PARLワークショップ「西洋近代との邂逅によるアジア伝統知の再編:漢学を中心とした近代化の諸相」(2026年7月21日(火)13:00〜16:00、東京大学附属図書館アジア研究図書館レクチャールーム+オンライン)※要申し込み

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研究会情報です。

●公式サイトはこちら
https://u-parl.lib.u-tokyo.ac.jp/japanese/workshop20260721
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※詳細は上記サイトをご確認ください。


開催日:2026年7月21日(火)
開催形態:対面とオンラインのハイブリッド形式(会場は、登壇者・スタッフ・招待者のみ)
オンサイト会場:東京大学附属図書館アジア研究図書館レクチャールーム
定員:会場招待者10名、オンライン公募申込者290名
主催:東京大学附属図書館アジア研究図書館上廣倫理財団寄付研究部門


〈プログラム〉

13:00~13:10 趣旨説明(一色大悟 U-PARL特任准教授・副部門長)
13:10~13:30 話題提供「東北アジア学術資源デジタルアーカイブによる漢文的東アジア像の相対化 ――東部ユーラシアにみられる多元的歴史理解の一形態としての「東洋史学」の成立過程を手がかりに」(中井勇人 U-PARL特任研究員)
13:30~14:10 講演「「腐敗セル老儒」と「浮躁ナル通弁」に取って代わる新たな「支那学」の提案――井上(楢原)陳政の漢学革新論について」 (水野博太 防衛大学校講師)
14:10~14:20 休憩
14:20~14:50 講演「思想課題としての「哲学」――王国維哲学研究期を中心に」 (郭旻錫 京都大学准教授)
14:50~16:00 ディスカッション(司会:笠松和也 東京大学教務補佐員)


趣旨
 人間の生は、学知と双方向的な関係にある。学術がまさに人間の営為であることにより、学知はそれを探求する者が何を志向し、その社会がいかなる産業のうえに成り立ち、いかなる価値観を共有していたかによって方向づけられる。他方、人間が知識の上に行為する存在であるがゆえに、個々人の生存や社会のあり方は学知によってその限界を規定されうる。
 この視点からみるならば、現在は、長足の進歩を遂げつつある情報技術からの還流が産業と社会の構造、人間と人間の関係、そして個々人の生活へと波及し、その基盤にある構造を更新しつつある時期にあるだろう。それは同時に、我々が変容しつつある現実を捉え直し、何をもって生を意味づけるかという人文学的問いを今一度顧慮すべき時期でもある。この時点において我々は、我々がこれまでに保ってきた世界観・価値観を今一度吟味し、それが将来へといかに接合するかを検討しなければならない。
 本ワークショップは、過去に起こった伝統知の再編を参照軸とすることで、この課題に向かおうとするものである。西洋との邂逅によって近代化を特色づけられたアジアにおいて、伝統知は自然科学と、そしてそれに基礎づけられた社会構造の変化と対峙することを迫られた。その伝統諸学における再編運動の諸相は、それと相似的な状況に置かれた我々に示唆を与えうるだろう。2025年度においては、アジアの伝統知の一つである仏教あるいは仏教学を例として、ワークショップを開催した。今年度は、東アジアの知的伝統の中心であり続けてきた漢学が迎えた近代を題材として考察を進めたい。その過程において、近代国家の枠組みと文化的あるいは民族的といっても良い枠組みの相違や、近代国家における記録の権威性が問い直され、本ワークショップの主催団体である東京大学アジア研究図書館上廣倫理財団寄付研究部門(U-PARL)が今年度テーマとする「記憶と記録がつむぐSociety5.0」について一知見が提供されることが期待されている。
 まずU-PARLより中井勇人特任研究員が、現在、部門事業として進めている東北アジア資料のデジタル化を例として、近代の東洋史学における東北アジア研究が漢学の見直しとしての側面を持っていたことを説明し、本ワークショップの導入とする。続いて、近代漢学の成立を専門とする水野博太が、「実用支那学」を例として、漢学内部に起こった近代化の事例をもとに、漢学における近代について論じる。次に、東アジア世界の哲学における相互関係を研究している郭旻錫が、王国維を例として中国本土における東アジアの伝統知の近代的受容を論じ、東アジア全体に視野を広げる。これらの講演を踏まえ、笠松和也が世界哲学あるいは近代日本哲学史の観点から発問してディスカッションすることで、考察を深める。