立命館土曜講座 台湾人を「日本人らしく」する「国語」 ―戦前の皇民化文学から21世紀の百合小説へ―(2026年5月16日(第3447回)10:00~11:30 ハイブリッド講座(衣笠キャンパス末川記念会館+ZOOMウェビナー) )

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講演会情報です。

●公式サイトはこちら
https://www.ritsumei.ac.jp/doyo/essay/detail/?id=760
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※詳細は上記サイトをご確認ください。

台湾人を「日本人らしく」する「国語」 ―戦前の皇民化文学から21世紀の百合小説へ―
愛知県立大学外国語学部 准教授 張 文菁
 1895年から1945年までの50年間、日本の植民地統治を受けた台湾では、人びとは初めて「国語」としての日本語に触れることになった。共通語を持たなかった台湾の人びと――ホーロー人や客家人、戦後に渡台した外省人、そして原住民族(パイワン族・アミ族など16族)にとって、これは言語的にも文化的にも大きな変化であった。

 1937年の日中戦争を契機に「皇民化政策」が進められ、終戦直前には日本語理解者が75%に達したとも言われる。この時期の文学で「日本人」はどのように描かれたのか。一方、戦後の作品では、この時代はどのように語られているのか。

 本講演では、日本語小説である①周金波「志願兵」(1941)、②王昶雄「奔流」(1941)、および中国語小説③楊双子『台湾漫遊鉄道のふたり』(2020)を取り上げる。これらの作品を通して、台湾の人びとが植民地経験の中で自己をどのように見つめ直してきたのか、さらに21世紀の台湾にとって「日本」がどのような存在であるのかを、百合小説という新たな文学のかたちから考える。