2025年度 国立国語研究所・国文学研究資料館共催IRシンポジウム「共同研究の研究成果としての人材育成の可視化」(2025年12月10日 (水)、国立国語研究所 多目的室 (東京都立川市緑町10-2) 、オンライン)

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研究会情報です。

●公式サイトはこちら
https://www.ninjal.ac.jp/events_jp/20251210a/
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※詳細は上記サイトをご確認ください。

開催期日
2025年12月10日 (水)
シンポジウム : 13:30~17:30、情報交換会 : 17:45~19:00
開催場所
対面とオンラインのどちらでも参加できる、ハイブリッド形式で開催
総合討論以降は対面のみです。オンライン配信はおこないません。
国立国語研究所 多目的室 (東京都立川市緑町10-2)  交通案内
オンライン (Web会議サービスの「Zoom」を使用)
共同主催
国立国語研究所 IR推進室
国文学研究資料館
主な対象者
実際に研究評価・IR業務をおこなっている実務者(教員・職員などの職種は問いません)。
どなたでもご参加いただけます。
参加申し込み
参加を希望される方は、12月6日 (土) までにこちらからお申し込みください。
いただいた個人情報は、個人情報保護ポリシーに則り厳正に取り扱います。
定員
対面 : 30名、オンライン : 100名 (いずれも先着順)
参加費
シンポジウム : 無料、情報交換会 : 2,000円

趣旨
本年度のシンポジウムは、国立国語研究所と国文学研究資料館との共催により、人材育成をテーマとして実施する。 特に、大学共同利用機関が実施する共同研究における人材育成を共同研究の成果として捉え、共同研究を通じた研究成果としての人材育成として、ポスドククラスの研究者の育成を中心にした成果を取り上げる。
プログラム
13:30~13:35
開会挨拶
前川 喜久雄 (国立国語研究所 所長)
13:35~14:20
趣旨説明と各機関からの報告
井上 雄介 (国立国語研究所 IR推進室 特任専門職員)
押海 圭一 (国文学研究資料館 特任准教授)
山下 瞳 (総合地球環境学研究所 特任専門職員)

14:25~15:10
招待講演
「人文学系研究人材の養成と共同研究?」
土屋 俊 (大学改革支援・学位授与機構 名誉教授 (元研究開発部長))
「人文学系」という学問分野のくくりがどの範囲を指すかは別にして、おそらくわかりやすい理由によって日本におけるこれらの分野の人材は一般的には伝統的に層が薄いだけでなく、大きく偏っている。このため一人ひとりの研究者は一人ひとりが貴重な存在である。他方、すべての学問分野において、学術研究は本来的に、歴史的にも、同時代的にも「共同研究」である。したがって、一人ひとりの研究者では、それぞれの専門分野における研究も全うできなくて当然である。このように表現すると矛盾して聞こえるが、にもかかわらず、この状況は共存している。この不思議な事態の出来の経緯を検討する。
15:15~16:00
招待講演
「人材育成指標の再考 : 組織における厚みとチーム貢献に基づく評価枠組みの提案」
小泉 周 (北陸先端科学技術大学院大学 副学長 / 教授)
人材育成の評価において、論文数などの単純かつ操作可能性の高い指標に依拠することは、必ずしも健全な研究者育成を促さず、むしろ研究倫理の逸脱や質の低下を招く危険を内包している。若手研究者が数値的達成に過度に傾斜することは、ハゲタカジャーナルへの誘導や不正行為の温床となり得るため、その限界を直視する必要がある。本講演では、従来の指標依存を超える新たな視座として、大学評価の文脈で提唱してきた「厚み」の概念を人材育成に適用する可能性を論じる。すなわち、組織として人材層の厚みがいかに形成・拡充されたか、また研究者がチームの一員として果たす貢献がどのように研究力強化へと波及したかを評価の軸とするものである。特に共同利用機関においては、個人業績の集積を超え、研究共同体全体の成長と波及効果を可視化する指標が不可欠である。さらに、私自身、文部科学省人材委員会多様化WGの座長として、多様なキャリアパスの実現を支援する観点からも議論を重ねてきた。本講演では、こうした知見を踏まえ、組織における厚みとチーム貢献に基づく新たな評価枠組みの提案について、皆様と議論したい。
16:10~17:25
総合討論 【オンライン配信なし。現地参加のみ。】
パネリスト : 土屋 俊、小泉 周、神作 研一 (国文学研究資料館 教授)、小磯 花絵 (国立国語研究所 副所長 / IR推進室長 / 教授)、押海 圭一、山下 瞳
司会・進行 : 井上 雄介
17:25~17:30
閉会挨拶
渡部 泰明 (国文学研究資料館 館長)
17:45~19:00
情報交換会