福山大学備後圏域経済・文化研究センター地域資料活用研修「戦国時代の京都と地方の交流を読み解くー『元亀2年連歌懐紙貼付屏風』」(2023年12月23日(土)14:00~15:30、社会連携推進センター301)

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研究会情報です。

●公式サイトはこちら
https://www.fukuyama-u.ac.jp/blog/90565/

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※詳細は上記サイトをご確認ください。


地域資料活用研修 
戦国時代の京都と地方の交流を読み解く
ー「元亀2年連歌懐紙貼付屏風」ー

1,日時 12月23日(土)14:00~15:30 
2,場所 福山大学社会連携推進センター301
3,講師 本学人間文化学科教授 竹村信治(日本中世文学専攻)
     福岡県立北筑高校教諭 黒岩 淳(連歌研究者)


屏風に貼り付けられたのは、元亀2(1571)年8月3日に京都で興行された連歌会の懐紙(おそらくは、当時の代表的連歌師・里村紹巴による清書)で、特筆されるのは、その百韻連歌の発句及び挙句直前の句の詠み手が「麟圭」であることです。麟圭は九州の大友宗麟配下の丹波家出身の僧で、筑後高良山の座主に任じられた人物でした(「麟圭」の「麟」は宗麟から一字を賜った偏諱(へんき))。しかも、宗麟が蹴鞠の指南を仰いだ京都・飛鳥井家の人物も、この連歌会に連衆として参加しています。

きわめてタイムリーなことですが、大友宗麟が能島村上家に宛てた同じ元亀2年2月22日の書状が発見されたことが、12月2日『中国新聞』朝刊で報道されました。このニュースは、本行事の講師お二人には僥倖というべき知らせでした。

本学所蔵「連歌懐紙貼付屏風」については今年度初めから調査研究が続けられていましたが、このニュースによって一挙に本資料の歴史的意義が明らかになってきました。書状は戦国時代元亀2年の、瀬戸内海を挟んだ都と地方の軍事的勢力関係の動態を生々しく教えますが、本屏風は、その後景にあった連歌会や蹴鞠伝授を介した都と地方との人的交流、また、そこでの政治的かつ文化的コミュニケーションの実態を生き生きと伝えているのです。

なお、翌12月24日は、文化フォーラム第2回で、黒岩淳氏を講師に会場で実際に連歌を詠んでみるという参加型の連歌会を行います。どなたでも参加できます。575・77を、来場者で次々に繋いでいくもので、ゲーム感覚で楽しみましょう。

文化フォーラム第2回「連歌興行実践―句が繋がっていく魅力―」
 1,日時 12月24日14:00~16:00
 2,場所 福山大学社会連携推進センター301
 3,講師 福岡県立北筑高校教諭 黒岩 淳(連歌研究者)