俳句雑誌『澤』令和3年8月号に、樽見 博『自由律俳句と詩人の俳句』(文学通信)の書評が掲載されました(評・根岸哲也氏)

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俳句雑誌『澤』令和3年8月号に、樽見 博『自由律俳句と詩人の俳句』(文学通信)の書評が掲載されました(評・根岸哲也氏)。

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俳句雑誌『澤』バックナンバー
(澤俳句会)
http://www.sawahaiku.com/ebook.html

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本書の詳細はこちら。

●2021年3月刊行

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樽見 博『自由律俳句と詩人の俳句』(文学通信)
ISBN978-4-909658-50-0 C0095
四六判・並製・352頁
定価:本体2,700円(税別)

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【期間限定公開】
★本書第一章「自由律俳句について」1〜3までを公開いたします!

https://bungaku-report.com/image/9784909658500%3A1-3.pdf
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伝統と呼ばれる「俳句」という形式はどういうものなのか。
五七五の定型は果たして疑う余地のないものなのか。
何ゆえ、定型から逸脱する自由律を選んだ人たちが現れたのか。

本書は自由律俳句と詩人たちの俳句に焦点をあて、知られざる近代俳句史をあきらかにする。どのような作品が生み出され、それらの作品はいかに受け止められたか。俳人・詩人たちは形式をめぐりいかなる論争を繰り広げ、彼らによって生み出された雑誌・書物などのメディアとはどのようなものだったのか。
蒐集された膨大な資料群を読みほどき、多数の俳句作品を紹介しながら考証する。
巻末には自由律の俳人・荻原井泉水の著作目録を付録として収録する。

【今回の本を書き上げ感ずるのは、俳句における五七五という定型の持つ力である。おそらく自由律俳人たちも、その事は認識していたのである。俳句という文学行為は「俳句とは何か」と問い続けるもので、その正解のない解答を得るために、個々が様々な試行を繰り返す必要がある。その問いへの模索が大正末から昭和十年代初期までと、終戦直後の文芸復興期に燃え上がった。その中に自由律俳人たちもいたのである。俳句に関わる者は、五七五定型、季語、切れ字の効用に凭れかかることなく、考え続けなくてはいけない。自由律俳人たちの懸命な足跡はその意味を教えてくれるのである。】...「序にかえて」より





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【著者紹介】

樽見 博(たるみ・ひろし)

昭和29年、茨城県生まれ。法政大学法学部政治学科卒業。昭和54年1月、日本古書通信社に入社、故八木福次郎の下で雑誌「日本古書通信」の編集に携わる。平成20年4月より編集長。著書に『古本ずき』(私家版)、『古本通』『三度のメシより古本!』『古本愛』(以上、平凡社)、『戦争俳句と俳人たち』(トランスビュー)がある。俳句同人誌『鬣(たてがみ)』同人。

【目次】

序にかえて 時代の生む魅力―中塚一碧楼の自由律句
俳句史における自由律/「俳句とは何か」と問い続ける

第一章 自由律俳句について

1 総合誌『俳句人』と敗戦に直面した自由律俳人たち
俳句全集から除外された自由律俳句/『俳句人』のなかの自由律俳句/『俳句人』第一巻より/松尾敦之「原子ばくだんの跡」

2 松尾敦之『原爆句抄』など
「とんぼう、子を焼く木をひろうてくる」/戦時中の松尾の句/松尾の戦後/『俳句人』第二巻より

3 『自由律』の創刊と生活の自然詩
俳句雑誌の統合と分裂/『自由律』創刊号「第一輯」から/戦時から日常へ

4 荻原井泉水の戦後の出発(上)
勝算の無いことは解りきつてゐた/レジスタンスの精神/『千里行』と『一不二』より

5 荻原井泉水の戦後の出発(下)
激動の時代でもゆるぎなく/時代への柔軟性/『層雲』復刊号より/『層雲』復刊後の内紛

6 合同戦争俳句集『みいくさ集』が描いた銃後
自由律戦争俳句集/『みいくさ集』の銃後俳句

7 改造社『俳句研究』における自由律俳句
俳句総合誌『俳句研究』と俳壇ジャーナリズムの誕生/秋桜子による自由律批判/『俳句研究』第一巻より

8 昭和13年の『改造』『俳句研究』俳句欄
俳句欄常設という画期/『俳句研究』昭和13年の自由律作品

9 終戦直後の『暖流』と自由律俳句の理念
『暖流』の復刊/論客が集う雑誌

10 荻原井泉水が継承した芭蕉の精神(上)
正統性の根拠としての芭蕉俳諧/井泉水と楸邨の芭蕉俳句評釈

11 荻原井泉水が継承した芭蕉の精神(下)
それぞれの芭蕉観/「俳句の本質は自由律」

12 萩原蘿月と内田南艸、まつもと・かずや
感動律と口語俳句/蘿月の個性/南艸『光と影』より/まつもと・かずやの口語俳句

第二章 自由律俳句の諸相

1 中塚一碧楼の句評と俳句
句評から俳句観を追う/季節感横溢の俳風

2 荻原井泉水の句評―草田男・虚子との違い
井泉水の句評/草田男と虚子の句評

3 尾崎放哉と種田山頭火の短律句
『大空』と『草木塔』より/比較すると見えてくる両者の本質/井泉水の放哉への強い思い

4 橋本夢道の長律句
二十〜三十代の句/自由律からプロレタリア俳句へ/『俳句生活』の創刊

5 改造社『俳句三代集』別巻「自由律俳句集」
別巻扱いされた自由律/参加を辞退した俳人たち

6 『層雲』が生んだ早逝の俳人・大橋裸木について
「骨を削り肌に刺す」制作ぶり/短律時代/荻原井泉水の二行句

7 三重県で生まれた自由律俳句誌『碧雲』
ルビ付き俳句を批判/田園のモダニズム

第三章 詩人の俳句

1 英文学者詩人・佐藤清の俳句
「詩は言葉の音楽的表現である」/佐藤清の俳句

2 国民詩人・北原白秋と自由律俳句
白秋の俳句/前田夕暮『白秋追想』/前田夕暮の俳句

3 鷲巣繁男―流謫の詩
通信兵から開拓農民へ/「内部震撼なくして真の韻律は生じない」

4 木下夕爾―孤独に堪える
孤独に堪え抜いた詩人/閉ざされた夢/友人・村上菊一郎の俳句

5 千家元麿の一行詩と俳句
徹底して平明で純な詩/「寂」感充溢の世界

6 北園克衛―モダニズム詩人たちの俳句
北園克衛と『鹿火屋』/『風流陣』の俳句

7 日夏耿之介―社交の俳句
濃厚な詩語/日夏耿之介の俳句

8 ゆりはじめ―横浜大空襲を問い続ける疎開派
疎開と空襲/『キヤッツアイ』と成田猫眼

付録・荻原井泉水著書目録抄
句集/井泉水句集年刊パンフレット/合同句集/全集/俳論・俳句入門書/芭蕉・一茶・子規関係/尾崎放哉・種田山頭火関係/随筆集その他

あとがき


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【本書に登場する俳人・詩人の一部(五十音順)】
青木此君楼、秋山秋紅蓼、朝倉九鵞子、安住敦、鮎川信夫、有馬登良夫、阿波野青畝、安齋櫻磈子、安藤一郎、飯田蛇笏、池内たけし、石井夢酔、石川啄木、石田波郷、市川一男、井手逸郎、伊東俊二、伊藤松宇、井上宗雄、岩佐東一郎、上田都史、臼田亜浪、内島北朗、内田南艸、宇野竹緒、大岡信、大須賀乙字、大谷句仏、大場白水郎、大橋裸木、大山澄太、岡崎清一郎、荻原井泉水、奥村四弦人、尾崎紅葉、尾崎放哉、小沢碧童、小沢武二、小澤實、小野蕪子、風間直得、加藤楸邨、加藤花臥衣、唐沢隆三、河井酔茗、川端茅舎、河東碧梧桐、北園克衛、喜谷六花、北原白秋、木下夕爾、木俣修、國又叢爾、國吉大也、九貫十中花、久野仙雨、窪田般彌、久保田万太郎、栗林一石路、黒田忠次郎、小林一茶、小林満巨斗、近藤東、西東三鬼、朔多恭、笹沢美明、佐藤清、佐藤紅緑、寒川鼠骨、城左門、杉山田庭、鈴鹿野風呂、千家元麿、高野素十、高橋鏡太郎、高浜虚子、高屋窓秋、高柳重信、瀧春一、瀧井折柴(孝作)、田澤八甲、田中冬二、田中豫生、谷川雁、谷山花猿、種田山頭火、坪内稔典、富澤赤黄男、富安風生、内藤鋠策、永井荷風、永田耕衣、中塚一碧楼、中原中也、永見七郎、中村漁波林、中村草田男、夏目漱石、成田猫眼、西垣卍禅子、野村朱鱗洞、野村泊月、萩原朔太郎、萩原蘿月、橋本夢道、長谷川かな女、長谷川素逝、幡谷東吾、林桂、林雀背、原鈴華、原石鼎、日夏耿之介、日野草城、平松星童、福島農夫男、藤田源五郎、藤富保男、細木原青起、細谷不句、細谷源二、前田夕暮、正岡子規、松尾敦之、松尾芭蕉、松根東洋城、まつもとかずや、水原秋桜子、三橋敏雄、宮本夕漁子、武者小路実篤、村上菊一郎、村上鬼城、村野四郎、村山古郷、室生犀星、本井嘉一、八十島稔、八幡城太郎、山口誓子、山之口松、ゆりはじめ、横山林二、吉岡禅寺洞、吉川金次、吉田一穂、吉本隆明、米倉勇美、鷲巣繁男、渡辺水巴
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