三原芳秋、渡邊英理、鵜戸聡=編著『[クリティカル・ワード]文学理論 読み方を学び文学と出会いなおす』(フィルム・アート社)
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三原芳秋、渡邊英理、鵜戸聡=編著|郷原佳以、新田啓子、橋本智弘、井沼香保里、磯部理美、森田和磨、諸岡友真=著
発売日:2020年03月26日
四六判|276頁|本体 2,200円+税|ISBN 978-4-8459-1932-1
版元公式サイト
http://filmart.co.jp/books/novel/bungaku_riron/
【読むことの基礎と批評理論の現在が学べるキーワード集
フェミニズム、環境批評、ポストヒューマン、精神分析、ポストコロニアリズム......
多彩なトピックから文学の可能性に飛び込もう!
本書では文学理論の基礎的な知識を解説しつつ、最新の文学理論の潮流を初学者にも分かりやすく解説しています。
第1部「基礎講義編 ― 文学理論のエッセンス Fundamentals」では、文学理論の根本問題である「テクスト/読む/言葉/欲望/世界」の5つのテーマについて論じ、第2部「トピック編 ― 文学理論の現在(いま)を考えるために Topics」では、文学理論の現在進行形の諸問題についてのトピックを取り上げ、新たな思索の糸口を発見=発明することを目指しています。
文学好きの読者には「もっと深く読む」ために必要な知識を得るための本として、学生や研究者には、レポートや論文を執筆する際の手引きとして有用な一冊。】
目次
はじめに
第1部 基礎講義編 ― 文学理論のエッセンス Fundamentals
第1章 テクスト 郷原佳以
フィクション論
テクスト的現実
エクリチュール
脱構築
ディスクール/イストワール
言語行為論
言語の非人称性
◎もっと〈テクスト〉について知るための10冊
第2章 読む 三原芳秋
懐疑の解釈学
対位法的読解
徴候的読解
表層的読解
妄想的読解と修復的読解
◎もっと〈読む〉ことについて知るための10冊
第3章 言葉 渡邊英理
翻訳
マイナー文学、少数派(マイナー)的な政治/多数派(メジャー)的な政治
ポリフォニー・聞き書き
表象
脱植民地化と脱冷戦・グローバル化
◎もっと〈言葉〉について知るための10 冊
第4章 欲望 新田啓子
同性愛とクィア
ミソジニーと家父長制度
フェミニズム文学批評
奴隷制廃止論
性欲望・性愛・性幻想
◎ もっと〈欲望〉について知るための10冊
第5章 世界 鵜戸聡
近代文学・エートス・エグゾティスム 国語・オラリティ
検閲・流通
パラテクスト
世界・世界観・世界文学
◎ もっと〈世界〉について知るための10冊
第2部 トピック編 ― 文学理論の現在(いま)を考えるために Topics
第6章 ネーション/帝国/グローバル化と文学 橋本智弘
ネグリチュード
植民地解放理論
オリエンタリズム
サバルタン
擬態(ミミクリー)と雑種性/異種混淆性(ハイブリディティ)
19世紀のナショナリズム論
現代のナショナリズム論
ポスト・ナショナリズム
世界文学論(19世紀-)
世界文学論(現代)
ポストコロニアル・エコクリティシズム
第7章 ポストヒューマン/ニズムと文学 井沼香保里
アンチヒューマニズム
動物論
生成
アクター・ネットワーク論
日本における存在論的転回
オブジェクト指向存在論
思弁的唯物論/実在論
自然と文化
サイボーグ
第8章 環境と文学 磯部理美
人新世/環境人文学
エコクリティシズム/環境批評
動物と人間/(脱)人間中心主義
ネイチャーライティング
空間(スペース)と場所(プレイス)/場所の感覚
パストラル/ロマン主義/都市と田園
ディープ・エコロジー/ 生態(生命)地球主義(バイオリージョナリズム)
土地倫理(ランド・エシック)
ユートピア/ディストピア/エコトピア
エコフェミニズム
進化論/ダーウィニズム
原爆文学/核文学
震災と文学
第9章 精神分析と文学 森田和磨
ジグムント・フロイトの思想
ジャック・ラカンの思想
精神分析と文学批評
シュルレアリスム
フロイト理論とマルクス主義
ラカン理論とマルクス主義
前エディプス期
精神分析とフェミニズム
トラウマ理論
精神分析と日本人論
第10章 ジェンダー・セクシュアリティと文学
フェミニズム運動と文学への影響
ポスト構造主義とジェンダー系批評理論の黎明
ブラック・フェミニズムと黒人文学の軌跡
フランス系フェミニズムと現代女性文学の展開
ポストコロニアル・フェミニズムと文学理論の再構築
クィア批評(1)イヴ・K・セジウィック
クィア批評(2)ジュディス・バトラー
世界の文学(裏) 道案内 鵜戸聡
Book Guide ― 文学理論の入門書ガイド 渡邊英理
おわりにかえて
人名索引・事項索引