法政大学国際日本学研究所 公開研究会2・高橋悠介氏「中世密教僧の日本国号説と社参作法―『日本得名事』を読む」(2018年7月26日(木)17:00~19:00、法政大学市ヶ谷キャンパス ボアソナード・タワー19階 D会議室)
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●公式サイトはこちら
http://hijas.hosei.ac.jp/news/20180726info.html
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【本研究客員所員、慶應義塾大学附属研究所斯道文庫准教授の高橋悠介氏による「中世密教僧の日本国号説と社参作法―『日本得名事』を読む」を開催いたします。
本研究所の研究の新展開にあたっては、この企画の第一回のテーマとして提示したように、研究対象の拡大を考えていますが、一方でこれまで研究テーマとして取り上げてはいるものの、まだ再検討の余地のあるものを選び出し、さらに高度な研究レベルを目指すことも考えています。例えば今回採り上げる日本国号問題や、天皇制の問題を念頭に置いています。
この日本の国号は、歴史的には様々な解釈を伴いつつ、唱えられてきました。中世には、日本を、真言密教の教主「大日如来」の本国としての「大日本国」と捉える説があります。現代からみれば付会にみえますが、院政期から出現し、鎌倉時代には国土生成神話などとも関係しつつ、真言密教僧の間に広く共有されていた説です。
本報告では、主に『日本得名事』(称名寺蔵・神奈川県立金沢文庫管理)という神祇書を取り上げ、神器の鏡や矛をめぐる中世神話の中で、大日如来と日本国土を結びつける観念について考察します。国号の由来を主題にしたこの本は、表紙に称名寺(現横浜市金沢区)二世長老・釼阿(けんあ)の梵字署名がある鎌倉後期写本です。日本の国土観・国号解釈にとどまらず、同書にうかがえる中世密教僧の神体観や、僧侶が神社を参詣する作法に関わる点についても分析します。
なお、『日本得名事』は、かつて仏教史学者の櫛田良洪が、真言密教における神道思想を論じる中で『日本得名』という書名で紹介しています。本書の一部と『神祇秘抄』を合わせた高野山三宝院文庫本が『神道大系 真言神道(上)』に翻刻されていますが、称名寺蔵本は神道大系では読めない本文も有する完本の古写本です。
ご関心をお持ちの方は、ぜひご参加下さい。】
■日時 2018年7月26日(木)17:00~19:00
■会場 法政大学市ヶ谷キャンパス ボアソナード・タワー19階 D会議室
■交通 飯田橋駅,市ヶ谷駅より徒歩10分
【キャンパス・交通案内】 http://www.hosei.ac.jp/access/ichigaya.html
■報告者
高橋 悠介(国際日本学研究所客員所員,慶應義塾大学附属研究所斯道文庫准教授)
■コメンテーター
小口 雅史(法政大学国際日本学研究所所長・文学部教授)
■司会
大塚 紀弘(国際日本学研究所所員、文学部専任講師)
■参加費
無料(どなたでも参加可能です)
■事前申込
電子メールまたはお電話で事前に参加の申込みをお願いいたします。
電子メールの場合、氏名、所属、電話番号、電子メールアドレスを明記の上、
法政大学国際日本学研究所までご連絡ください。
お送りいただきました個人情報は、参加申込受付以外の目的には使用いたしません。
申込先:nihon@hosei.ac.jp
■お問合せ先
法政大学国際日本学研究所事務室
E-mail:nihon@hosei.ac.jp
TEL :03-3264-9682