東京文化財研究所:公開研究会「文化財にも人体にも安全な博物館環境をめざして」(2026年9月18日(金)10:00〜、地下1Fセミナー室+オンライン)※要申し込み

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研究会情報です。

●公式サイトはこちら
https://www.tobunken.go.jp/ccr/pest-search/2026open-seminar/2026open-seminar.html
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※詳細は上記サイトをご確認ください。


科学研究費基金 基盤 (B):
博物館資料や包材から発生する有機酸、硫黄化合物等の放散量・影響調査と対策の検討
公開研究会

「文化財にも人体にも安全な博物館環境をめざして」

日程 2026年9月18日(金)
場所 東京文化財研究所 地下1F セミナー室
定員
【会場参加】90名(要事前申込み/先着順)
【オンライン参加】1000名(要事前申込み/先着順)
参加費 無料


開催趣旨:
博物館や美術館の展示環境で使用される合板などの建材等から放出される、酢酸などの有機酸、アルデヒドなどの揮発性有機化合物(VOC)、 アンモニア、そして硫黄化合物等の空気汚染物質は、文化財を構成する金属をはじめ、広範な材質に影響を及ぼすことが指摘されています。 また、これらの化学物質は、文化財だけではなく、そこで働く人の健康にも影響を及ぼすものでもあります。

本科研では、展示資材等や資料そのものから放出されるVOCや硫黄化合物などの空気汚染物質の量を調査し、博物館の展示の現場でどのような 材料を使用すればよいか、資料から放出されるガスの対策はどのようにすべきかなど、実証的な検討を重ねております。また、これまで日本では 主に現場の汚染ガスの濃度の調査を中心に環境の適否の評価をしてきたのに対し、海外ではそもそもVOCなどの汚染ガスを発しにくい材料を展示や 収蔵空間で使うというポリシーのもと、Oddyテストなどで安全性を検証した材料を使用するという対応をしており、日本と海外での方針や運用の違いも浮き彫りになっております。

本研究会では、標記の科研費での取り組みに限らず、関連する研究をされているにもご登壇いただき、広く情報共有と建設的な議論ができればと考えております。

空気汚染で何がおきるのかについての基本的な理解や、それに基づく対策の検討などについて、施設の規模の大小にかかわらず、なんらかの アイデアやヒントを持ち帰れるようなものをめざしたいと考えております。

関係者の皆様の積極的なご参加をお待ちいたしております。


プログラム:
10:00-10:05 開会挨拶
島谷 弘幸 (国立文化財機構理事長・皇居三の丸尚蔵館長)
10:05 - 10:30 なぜVOCなどの空気汚染物質対策が必要なのか?
木川 りか (九州国立博物館)
10:30 - 10:45 北米、欧州の博物館等における展示、収蔵時のVOC対策
早川 典子 (東京文化財研究所)
10:45 - 11:00 東京国立博物館における常設展示室の新設展示ケースの事例について
矢野 賀一 (東京国立博物館)
11:00 - 11:25 九州国立博物館特別展示室の低VOC化改修と「造作研究会」の取り組み
川畑 憲子 (九州国立博物館)
11:25 - 11:40 日本で入手できる低VOC性の展示用材料のスクリーニングについて
和泉田 絢子 (九州国立博物館)
11:40 - 12:00 質疑応答
12:00 - 13:10 <昼休憩>
13:10 - 13:30 木製保管箱などが工芸品に用いられる鉛等へ及ぼす影響と課題
野中 昭美 (東京国立博物館)
13:30 - 13:50 人工べっこうや人工象牙に含まれるセルロイドなどの劣化と影響、その対応について
佐藤 萌 (東京国立博物館)
13:50 - 14:05 海揚り品などから放出される還元型硫黄化合物による金属製品の腐食と金属試験片を用いた展示環境評価の試み
柳田 明進 (奈良文化財研究所)
14:05 - 14:20 遺物から放出される還元型硫黄化合物の調査と博物館等における対策について
渡辺 祐基 (九州国立博物館)・ 島田 潤 (東京文化財研究所)
14:20 - 14:40 休憩
14:40 - 16:10 総合討議
司会小泉 惠英 (九州国立博物館)
パネリスト秋山 純子 (東京文化財研究所)脇谷 草一郎 (奈良文化財研究所)
野中 昭美 (東京国立博物館)吉田 直人 (文化財活用センター)
木川 りか (九州国立博物館)川畑 憲子 (九州国立博物館)
16:10 - 16:30 質疑応答
16:30 - 閉会挨拶
齊藤 孝正 (東京文化財研究所 所長)