東方學會 東洋学・アジア研究連絡協議会:シンポジウム「研究環境の変貌と東洋学・アジア研究」(2021年12月18日(土)13時30分~17時、Zoom)※要申し込み

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研究会情報です。

●公式サイトはこちら
http://www.tohogakkai.com/kyogikai-sympo.html
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※申し込み等は上記サイトをご確認ください。


シンポジウム「研究環境の変貌と東洋学・アジア研究」

日時:2021年12月18日(土)13時30分~17時
オンライン開催(Zoom)

開会挨拶:斎藤 明(国際仏教学大学院大学教授、東洋学・アジア研究連絡協議会会長)
総合司会:島田竜登 (東京大学准教授)
報告:
宇野木 洋 (立命館大学教授):中国現代文学研究領域の変貌を考える――「中国/現代/文学」の分節化から
河合 望 (金沢大学教授):エジプト学のフィールドワークにおける新しい記録方法と研究成果のデジタル化について
下田正弘 (東京大学教授)・永崎研宣 (人文情報学研究所主席研究員):デジタル時代におけるアジア研究からの発信――仏教学を事例として
Peter K. Bol (Professor, Harvard Univ.):Asian Studies in a Digital World: What do we still need to do?
川島 真 (東京大学教授):アジア研究の直面する課題――日本学術会議・第25期「アジア研究・対アジア関係に関する分科会」からの報告
閉会挨拶:岸本美緒 (お茶の水女子大学名誉教授)


(趣旨)
 日本の東洋学・アジア研究の衰退の危機が指摘されて、すでに久しい時間が経過しました。2015年6月には、文部科学大臣より人文・社会科学系の学科・学部の統廃合を進めるという通知も出され、日本学術会議や多くの大学・研究機関でも様々な対応に追われてきました。
 このような危機の到来は、東洋学・アジア研究分野の研究者一人一人に、自己の学問のあり方を根本的に再検討しつつ、この危機を克服し関連する学問の新たな振興をめざすべきことを迫るものであります。それとともに、自らの学問的ディシプリンや所属する研究機関・学協会の相異を超えて、多くの研究者が相互に連携・協同しあいながら、これに立ち向かっていくべきことを教えてもいます。  今日、このような危機を克服する方策として、以下のことが重要ではないかと思われます。日本の東洋学・アジア研究は、近代的学問を相対化して、東洋・アジアの文化的諸価値を、時空を超えた世界の普遍的真理という一色の絵具で塗りこめないという長所を持ちつづけてきました。こうした長所を活かしながら、
  一、21世紀に生きる人間としての共通の視点に立って、東洋・アジアにおける個別的な文化現象の諸価値を内在的に再構成すること。
  二、こうした個別的な文化研究の積み重ねを総括する中で、東洋・アジアから世界に向かって発信する新たな人間科学 (Human Sciences) を興こすこと。
これらを実現する道を切り拓いていくことが重要なのではないでしょうか。
 私たち、約40の学協会は、2004(平成16)年9月、東洋学・アジア研究連絡協議会を設立しました。その目的は、東洋・アジアの諸文化を各種のディシプリンをもって研究する学協会が、将来におけるこの学問の一層の振興を図り、そのために相互の学術交流と連絡協議を行い、また国際的な東洋学・アジア研究の動きにも対応すること、などにありました。
 東洋学・アジア研究連絡協議会は、以上の設立趣意と現状への課題意識に基づき、模索のための具体的な活動の一環として、2013(平成25)年12月からシンポジウム「東洋学・アジア研究の新たな振興をめざして」を5年間に亘って開催しました。2019年度から新たに「近未来の東洋学・アジア研究」を表題として掲げ、本年度は研究環境の変貌に焦点をあて、日本学術会議の後援により、下記の要領でシンポジウムを開催いたします。
 シンポジウムの講師は、近年、各分野において活発な研究活動を展開して新たな地平を切り拓こうと努めておられる先生方にお願いしました。
 研究者・学生・市民のみなさん、お誘いあわせのうえ、ふるってご参加下さい。