執筆者一覧★『歴史情報学の教科書』全文公開
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● 監修
国立歴史民俗博物館
千葉県佐倉市城内町にある、日本の考古学・歴史・民俗について総合的に研究・展示する博物館。通称、歴博(れきはく)。歴史学・考古学・民俗学の調査研究の発展、資料公開による教育活動の推進を目的に、昭和56年に設置された「博物館」であり、同時に大学を中心とする全国の研究者と共同して調査研究・情報提供等を進める体制が制度的に確保された「大学共同利用機関」。現在、基幹的な研究として「総合資料学の創成」事業を推進する。
〒285-8502 千葉県佐倉市城内町 117
https://www.rekihaku.ac.jp/index.html
● 編者
後藤 真(ごとう まこと)
国立歴史民俗博物館准教授。専門分野は人文情報学、総合資料学。主要論文に、「日本における人文情報学の全体像と総合資料学」(国立歴史民俗博物館編『歴史研究と「総合資料学」』吉川弘文館、2018年)、「総合資料学の射程と情報基盤」(国立歴史民俗博物館編『<総合資料学>の挑戦』吉川弘文館、2017年)、「アーカイブズからデジタル・アーカイブへ」(NPO知的資源イニシアティブ編『アーカイブのつくりかた』勉誠出版、2012年)など。
橋本雄太(はしもと ゆうた)
国立歴史民俗博物館助教。専門分野はデジタル人文学、近代西洋科学史。主要論文に、「みんなで翻刻プロジェクト」(『日本歴史』 848号、2019年1月、68-73頁)、Minna de Honkoku: Learning-driven Crowdsourced Transcription of Pre-modern Japanese Earthquake Records. In Proceedings of Digital Humanities 2018, pp. 207-210, July 2018.など。
● 執筆者(掲載順)
山田太造(やまだ たいぞう)
東京大学史料編纂所前近代日本史情報国際センター助教/データ工学、歴史情報学/山田太造「ガラス乾板に関するデータはどこに向かうのか」(久留島典子・高橋則英・山家浩樹編『文化財としてのガラス乾板』勉誠出版、2017年、180-183頁)、山田太造・畑山周平・小瀬玄士・遠藤珠紀・井上聡・久留島典子「前近代日本史史料における人物関係とその時空間変化:天正期古記録『上井覚兼日記』を例に」(『人文科学とコンピュータシンポジウム論文集:じんもんこん2017』2017年12月、61-68頁)、山田太造「文字データベース連携の課題」(石塚晴通監修/高田智和・馬場基・横山詔一編『漢字字体史研究 二』勉誠出版、2016年、395-419頁)
中村 覚(なかむら さとる)
東京大学情報基盤センターデータ科学研究部門助教/デジタルアーカイブ、Linked Data、人文情報学/中村覚・大和裕幸・稗方和夫・満行泰河・鈴木淳・吉田ますみ「Linked Dataを用いた歴史研究者の史料管理と活用を支援するシステムの開発」(『情報処理学会論文誌』Vol.59、 No.4、2018年、1240-1249頁)、中村覚「Linked Dataを用いた軍艦オントロジーの構築と平賀譲デジタルアーカイブへの活用」(『人文科学とコンピュータシンポジウム論文集:じんもんこん2017』 2017年12月、133-138頁)、中村覚・稗方和夫・満行泰河・加藤諭・宮本隆史・高嶋朋子「『文部省往復』を中心としたデジタルアーカイブの構築とその活用」(『東京大学文書館紀要』No.35、2017年、30-43頁)
北本朝展(きたもと あさのぶ)
情報・システム研究機構 データサイエンス共同利用基盤施設 人文学オープンデータ共同利用センター センター長/国立情報学研究所 コンテンツ科学研究系准教授/情報学/北本朝展・堀井洋・堀井美里・鈴木親彦・山本和明「時系列史料の人機分担構造化:古典籍『武鑑』を参照する江戸情報基盤の構築に向けて」(『人文科学とコンピュータシンポジウム論文集:じんもんこん2017』2017年12月、273-280頁)、西村陽子・北本朝展「ディジタル史料批判と歴史学における新発見」(『人工知能学会誌』Vol. 31、No. 6、2016年11月、769-774頁)、北本朝展「デジタル・アーカイブの鍛え方〜公開から始まる継続的な改善を駆動する方法論」(岡本真・柳与志夫編『デジタル・アーカイブとは何か- 理論と実践」勉誠出版、2015年、157-180頁)
天野真志(あまの まさし)
国立歴史民俗博物館特任准教授/日本近世・近代史、資料保存/『記憶が歴史資料になるとき』(蕃山房、2016年)、「秋田藩佐竹家中長瀬氏系図の成立と旧領常陸」(近代茨城地域史研究会編『近世近代移行期の歴史意識・思想・由緒』岩田書院、2017年)、「地域歴史資料と災害対策」(『文化財保存修復学会誌』60、2017年)
関野 樹(せきの たつき)
国際日本文化研究センター教授/時間情報学/関野樹「コンピューターによる時間情報の記述と活用」(国立歴史民俗博物館編『〈総合資料学〉の挑戦 異分野融合研究の最前線』吉川弘文館、2017年、76-97頁)、Tatsuki Sekino, Basic linked data resource for temporal information. Proceedings of the 2017 Pacific Neighborhood Consortium Annual Conference and Joint Meetings (PNC), 76-82, 2017.、関野樹「Web HuTime - 時間情報のためのWebプラットフォーム」(『情報処理学会シンポジウムシリーズ』 2016(2)、 2016年、125-132頁)
鈴木卓治(すずき たくじ)
国立歴史民俗博物館教授/博物館情報システム学/鈴木卓治・大久保純一「江戸図屛風を起点に他の風景と比べたら何がわかるか?」(国立歴史民俗博物館編『歴史研究と〈総合資料学〉』吉川弘文館、2018年、34-55頁)、『画像色彩技術を用いた錦絵画像の色彩分析とデジタル展示』(千葉大学大学院融合科学研究科博士論文、2015年、https://opac.ll.chiba-u.jp/da/curator/900119186/)、鈴木卓治編『〈共同研究〉デジタル化された歴史研究情報の高度利用に関する研究』(『国立歴史民俗博物館研究報告』189、2015年、http://id.nii.ac.jp/1350/00002140/)
永崎研宣(ながさき きよのり)
一般財団法人人文情報学研究所主席研究員/人文情報学、仏教学/Kiyonori Nagasaki, Contexts of Digital Humanities in Japan,Digital Humanities and Scholarly Research Trends in the Asia-Pacific,IGI Global, Jan 2019, pp. 71-90.、永崎研宣・下田正弘「オープン化が拓くデジタルアーカイブの高度利活用: IIIF Manifests for Buddhist Studiesの運用を通じて」(『人文科学とコンピュータシンポジウム論文集:じんもんこん2018』 2018年12月、389-394頁)、 永崎研宣「インド学仏教学を未来につなぐために-研究資料ネットワークの再形成に向けて-」(『印度学仏教学研究』2017年3月、1015-1022頁)
大河内智之(おおこうち ともゆき)
和歌山県立博物館主査学芸員/日本美術史/ 『道成寺と日高川-道成寺縁起と流域の宗教文化-』(和歌山県立博物館、2017年)、『さわって学ぶ 仏像の基礎知識』(和歌山県立博物館施設活性化事業実行委員会、2017年)、「成立期の丹生高野四社明神像について-鋳造神像とその木型-」(『佛教藝術』346、2016年)、『熊野-聖地への旅-』(和歌山県立博物館、2014年)、「さわれるレプリカとさわって読む図録-展示のユニバーサルデザイン-」(『博物館研究』549、2014年)、『高野山麓 祈りのかたち』(和歌山県立博物館、2012年)
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【全体目次】
ご挨拶○新たな学の創成に向けて(久留島 浩)
はじめに(後藤 真)
chapter1 人文情報学と歴史学
後藤 真(国立歴史民俗博物館)
chapter2 歴史データをつなぐこと―目録データ―
山田太造(東京大学史料編纂所)
chapter3 歴史データをつなぐこと―画像データ―
中村 覚(東京大学情報基盤センター)
●column.1 画像データの分析から歴史を探る―「武鑑全集」における「差読」の可能性―
北本朝展(ROIS-DS人文学オープンデータ共同利用センター/国立情報学研究所)
chapter4 歴史データをひらくこと―オープンデータ―
橋本雄太(国立歴史民俗博物館)
chapter5 歴史データをひらくこと―クラウドの可能性―
橋本雄太(国立歴史民俗博物館)
chapter6 歴史データはどのように使うのか―災害時の歴史文化資料と情報―
天野真志(国立歴史民俗博物館)
●column.2 歴史データにおける時空間情報の活用
関野 樹(国際日本文化研究センター)
chapter7 歴史データはどのように使うのか―博物館展示とデジタルデータ―
鈴木卓治(国立歴史民俗博物館)
chapter8 歴史データのさまざまな応用―Text Encoding Initiative の現在―
永崎研宣(人文情報学研究所)
chapter9 デジタルアーカイブの現在とデータ持続性
後藤 真(国立歴史民俗博物館)
●column.3 さわれる文化財レプリカとお身代わり仏像―3Dデータで歴史と信仰の継承を支える―
大河内智之(和歌山県立博物館)
chapter10 歴史情報学の未来
後藤 真(国立歴史民俗博物館)
おわりに