トークイベント「暴力をいかに語るか──被害者、加害者、部外者:日米文化史研究者・阿部幸大」(2025年9月19日(金)19:30〜21:30、Zoom)※要申込

イベントの詳細・お申込みはこちらから。
https://academicinsights15.peatix.com/
日時:9/19(金)
会場:オンライン
テーマ:暴力をいかに語るか──被害者、加害者、部外者【Academic Insights #15】
登壇者:日米文化史研究者・阿部幸大
主催:一般社団法人デサイロ
以下、公式サイトより
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なにが暴力で、なにが暴力でないのか。誰が被害者で、誰が加害者なのか。あなたはその当事者なのか、それとも部外者なのか──。
日米文化史研究者の阿部幸大さんは、著書『ナラティヴの被害学』にて、このように問います。
阿部さんが提唱する「ナラティヴの被害学」とは、あらゆるナラティヴから被害/加害という論点を摘出しようとする「枠組み(フレームワーク)」であり、その前提には「その内容の真偽にかかわらず、ナラティヴには、被害者と加害者を、友と敵を、善と悪を、つくりだしてしまう力がある。だからそれをクリティカルに分析できるようになる必要がある」と阿部さんは語ります。
著書で分析対象となっているのは、トマス・ピンチョン『重力の虹』から、『トップガン』、村上春樹『ねじまき鳥クロニクル』など。扱われているトピックは、エコロジカル・ナショナリズムや、「テロとの戦争」とノスタルジア、間世代的トラウマとしてのベトナム......こうした視点を通じて、ナラティブから被害/加害の論点を抽出しようとしています。
特に米国においては政治的な分極化が進み、保守とリベラルが激しく対立するような状況が進むなか、そうした二項対立を乗り越えるために、「ナラティブの被害学」が提唱するフレームワークはいかなる機能を果たすのでしょうか? 世界各地で「被害者意識」に基づくナショナリズムの高まりや、記憶が引き起こす歴史認識紛争が激化するなか、「ナラティブの被害学」はいかにしてその状況を捉えることができるのでしょうか? 新著『被害者、加害者、部外者(仮)』の出版を年末に控えた阿部さんとともに考えを深めていきます。
■イベント日時
2025年9月19日(金) 19:30〜21:30@Zoom
※後日アーカイブ動画の視聴リンクもお送りいたします※
■チケット価格
一般参加:1,980円(税込)
De-Silo Online Membershipメンバー:無料
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本イベントで取り上げられる、『ナラティヴの被害学』の詳細については以下よりご覧ください。
阿部幸大『ナラティヴの被害学』(文学通信)
ISBN978-4-86766-071-3 C0098
四六判・上製・336頁
定価:本体2,200円(税別)
■第一章 全文公開中!
https://bungaku-report.com/shoten/9784867660713_s1.pdf