澁澤龍彥研究会:第二七回 「澁澤龍彥が語る怪異、および「護法」における身体と空間」(2024年8月24日(土)14:00~、オンライン(Zoom))※要申し込み
Tweet研究会情報です。
●公式サイトはこちら
https://shibusawaken.blogspot.com/2024/07/824.html#
--------------------
※詳細は上記サイトをご確認ください。
◆発表者
安西晋二
◆発表題目
澁澤龍彥が語る怪異、および「護法」における身体と空間
◆発表要旨
澁澤龍彥は、作家活動を通じて、幽霊や妖怪、怪物などのさまざまな怪異譚を語ってきたともいえる。これらは、いかなる文脈を形成していただろうか。
澁澤の作家活動のなかで、『思考の紋章学』(河出書房新社、1977.5)は高く評価されてきた。その根底には、鮮やかに表現された「オブジェ志向」や、語る「私」の「変貌」に見られる、後年の小説群に至る萌芽が指摘できるだろう。澁澤自身の発言、および巖谷國士や浅羽通明らの批評によってそれは確認できる。時期的な面においても、評論・エッセー主体の活動から小説中心へと移りゆく中間的な地点にある『思考の紋章学』には、幽霊や妖怪などの怪異について扱っているエッセーが多い。そこで『思考の紋章学』をひとつの始点としながら、その前後にわたり、澁澤による怪異をめぐる文脈を整理してみたい。
また、「護法」(「海燕」1985.5)は、怪異と身体・空間(とりわけ鎌倉という場所)が相互に関連し合うテクストとなっている。澁澤による怪異文脈の再検討の帰結として、「護法」の位置付けを試みる予定である。
◆発表日時
2024年8月24日(土)、14:00~