東京大学ヒューマニティーズセンター:オープンセミナー第115回 上海 ―ノスタルジアの表出と文化遺産の創出―(2024年7月14日(日)10:00~15:00、東京大学文学部一番大教室(本郷キャンパス法文二号館3階)+Zoomオンライン)※要申し込み
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●公式サイトはこちら
https://hmc.u-tokyo.ac.jp/ja/open-seminar/2024/115-nostalgia-shanghai/
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※詳細は上記サイトをご確認ください。
日時:2024年7月14日(日)10:00-15:00
会場:東京大学文学部一番大教室(本郷キャンパス法文二号館3階)+Zoomオンライン
使用言語:日本語、中国語(発表、フロアとの討論は通訳あり)
要事前登録
コーディネーター
松田陽(東京大学大学院人文社会系研究科)
菅豊(東京大学東洋文化研究所)
発表者
松田陽「趣旨説明」
鄭土有(復旦大学中文系)Prof Zheng Tuyou「都市における潜在的ノスタルジアの揺れ動き:『上海故事匯』の活動を中心とした考察」(中国語原題:「城市中潜在乡愁的激荡----以"上海故事汇"活动为中心的考察」)
徐赣麗(華東師範大学社会発展学院)Prof Xu Ganli「景観化と浪漫化:都市空間におけるノスタルジアの醸成」(中国語原題:「景观化和浪漫化:都市空间中的乡愁营造」)
菅豊「コメント」
趣旨
「過去に対する感傷的な思慕」と定義されるノスタルジアは、人文学や社会科学ではあまり積極的に評価されない。おそらくそれはノスタルジアが後ろ向きであり、過去を美化するニセモノであり、場合によっては帝国主義的でもあると捉えられているからだ。過去を学術的に考究する上で懐古趣味は棄却すべき、とでも言うべき意識が確実にある。しかし、近年のノスタルジア研究では、ノスタルジアが現代社会の矛盾や問題点を浮き彫りにする批判性を伴う可能性や、目まぐるしく変化する世界の中で人々の精神的安定をもたらす効果を評価するものが出てきている。
以上を留意し、本研究会では中国・上海という都市に焦点をあて、そこで過ぎ去った時代がどのように懐古・追慕・理想化され、そのことによって郷愁を核とした文化遺産や人々の新たな社会的・商業的活動がいかに生み出されているかを考察する。東京で研究会を開催することを意識し、東京にみられるノスタルジアと、上海にみられるノスタルジアとを比較し、両者の相違点や共通点がなぜ、いかにして生まれているのかも検討する。
主催:東京大学ヒューマニティーズセンター
共催:現代民俗学会