山﨑修平『テーゲベックのきれいな香り』(河出書房新社)

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山﨑修平さまよりいただきました。

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山﨑修平『テーゲベックのきれいな香り』(河出書房新社)
単行本 46変形 ● 260ページ
ISBN:978-4-309-03088-3 ● Cコード:0093
発売日:2022.12.22

公式サイトはこちら。
https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309030883/

西暦 2028 年・東京。その地で「わたし」は「わたし」を語り出す――赤坂真理氏、黒瀬珂瀾氏、島田雅彦氏、高橋源一郎氏推薦。恐るべきデビュー小説の誕生。*装画=浅野忠信氏。

【内容紹介】
西暦2028年・東京。その地で「わたし」は語り出す――学生時代のこと、神戸の祖父母のこと、愛犬パッシュのこと、溺死したR、あるいはLのこと、虎子のこと、ハウザー三世のこと、愛すべき「ことば」たち......。

〈わたしは他者によって形成される。わたしの悲しみも、わたしの喜びも、他者によって形成された概念を追体験しているに過ぎない。であるなら、わたしがわたしを語るとき、わたしの知覚している範囲で書くことに何の意味があるのだ。(......)わたしはあくまでも反射装置、書いているのは他者であるのだから。〉(本文より)

繰り返される「わたし」――わたしの「記憶」、わたしの「ことば」、わたしの「触覚」――その先に浮かび上がるのは、「わたし」という徹底的なる虚構。そして「わたし」が「今」を取り戻すとき、「わたし」の「五感」は消失し、「わたし」は「記号」となる。
物語も、詩も、批評も、呪いも、祈りも、呻きですらも包括する「小説」という表現形態に、いま、気鋭の詩人が挑む、小説という「自由」。
圧倒的「未知」な小説、誕生!