日本児童文学学会12月例会【梅野愛子氏・今田由香氏】(2022年12月10日(土)午後2時から4時、Zoomを用いたオンライン開催)

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講演会情報です。

●公式サイトはこちら
http://www.jscl.internet.ne.jp/

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日時  2022年12月10日(土)午後2時から4時
場所  Zoomを用いたオンライン開催
参加費 無料
下記の参加申し込みフォームで、事前申し込みをお願いします。折り返しZoomのご案内をお送りします。
(申し込みフォーム)
https://forms.gle/zNFS2zWGCZ81KDBK9


内容 
・発表1= 言説VS腕力―児童文学のなかの裁判を考える―
梅野愛子(日本女子大学大学院人間生活学研究科人間発達学専攻)

・発表2= ショーン・タン作『ロスト・シング』を読み解く
―欠如と喪失、境界と領域、そして記憶と記録―
今田由香(日本女子大学准教授)

司会=川端有子(日本女子大学教授)

【発表1】
児童文学作品のなかには、時折、裁判の場面が登場する。もちろん裁判は一般文学でも広く見られる設定だが、子どもの本という、一見、司法とは縁遠いように思われる世界観のなかに登場する裁判は、児童文学なりの装置になっていると思われる。日本の児童文学で言えば即座に宮沢賢治が思い浮かぶところだが、欧米の児童文学作品でも古典から最近の人気作家の作品まで、多岐にわたって見受けられる。本発表では、ショーン・タン作Tales from the Inner City(2018)の「クマ」の章における人間を訴えたクマの裁判から出発して、古典作品のなかに裁判という場を考察する上でのヒントを探ってみたい。
【発表2】
ショーン・タン(Shaun Tan)の物語絵本の多くには、何かが欠けていることや失われていることを読者に意識させる表現が見つかる。質の異なる世界や生き物が出会い、その境界やそれぞれの領域が印象付けられる場面もある。また、物語は、過去の記憶あるいは記録として語られている。ショーン・タンの初めての自作絵本『ロスト・シング』(The Lost Thing,2000/日本語版 岸本佐知子訳、河出書房新社、2012.)を中心に、これらの特徴と作家が表そうとしているものについて考えてみたい。

例会に関するお問い合わせは、下記までお願い致します。
東京例会担当、石井光恵・藤本恵
E-mail : jscl.tokyo@gmail.com
または、日本児童文学学会 事務局
〒400-8555 山梨県甲府市横根町888番地
山梨英和大学 井上征剛
E-mail:office@jscl.internet.ne.jp