アルバイト日誌「私と古本のはなし」(2022.10.28、れい)

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 今日から「神保町古本まつり」が3年ぶりに開催されていますね。文学通信は明日・明後日の「神保町ブックフェスティバル」に参加するため、今、本が山積みになっております。

 私は古本を比較的買う方かな、と思っているのですが、初めて古本を手にしたのは幼稚園生の時でした。母が角川版世界名作アニメ全集の『愛の若草物語』を持っていたのですが、三巻中、下だけ揃っておらず、私が結末まで読みたいと言ったので、その一冊を古本で買ってもらったのでした。今でこそ古本でもインターネットで簡単に購入できる時代になりましたが、おそらく当時そこまでのネットワークはなかったので、(一般の本とはいえ)手に入れるのはそれなりに大変だったのではないかと思います。もう売られていないけれども、古本でもらったというのが嬉しく、今も鮮明な記憶として残っています。

 本との出会いって不思議なものですよね。その『愛の若草物語』の下巻も誰かの元にあったわけで、それが15年以上私の本棚にあると考えると、いろいろな偶然の重なりだと思います。古本ではありませんが、先日大学図書館で、探していた本の近くに並んでいた本をふっと開けたら、これから論文を探そうと思っていたテーマの最新の論文に行き着きました。なぜか引き寄せられたのですよね。このテーマで研究せよ、と言われているようで、不安だった私は勇気をもらったのでした。デジタルで読めるのも素晴らしいけれど、やはり「モノ」としての本の魅力は無限大だと感じます。

 「神保町古本まつり」、「神保町ブックフェスティバル」、皆様にとっても素敵な出会いがありますように!良い週末をお過ごしください。