国立国語研究所:第3回 BTSJ日本語自然会話コーパス活用シンポジウム(2020年3月28日(土)、東京外国語大学 府中キャンパス 115教室)※要申し込み

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研究会情報です。

●公式サイトはこちら
https://www.ninjal.ac.jp/event/specialists/project-meeting/m-2019/20200328/

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※申し込みは上記公式サイトをご確認ください。

開催期日
2020年3月28日 (土) 13:00~18:10
開催場所
東京外国語大学 府中キャンパス 115教室

概要
国立国語研究所では,機関拠点型基幹研究プロジェクト『日本語学習者のコミュニケーションの多角的解明』,及び,語用論的分析に適した「1000人自然会話コーパス」の構築の一環として, 『BTSJ日本語自然会話コーパス (トランスクリプト・音声) 2018年版』が公開され,今後も順次拡充していく予定です。
本コーパスは,シナリオのない,自発的な相互作用としての自然会話を集めた国内外最大級の自然会話コーパスです。本来は,語用論的分析の研究に活用することが主な目的ですが,自然会話データの貴重性や有用性から,その他の様々な分析にも活用できます。
そこで,本シンポジウムでは,科研費基盤 (A) 「語用論的分析のための日本語1000人自然会話コーパスの構築とその多角的研究」 (研究代表者 : 宇佐美 まゆみ) との共同主催として,科研のメンバーがそれぞれの観点から『BTSJ日本語自然会話コーパス (トランスクリプト・音声) 2018年版』を用いて分析した結果を,本コーパスの活用例として紹介します。その後,2020年3月公開予定の『BTSJ日本語自然会話コーパス (トランスクリプト・音声) 2020年版』を紹介します。


【プログラム】
〈13:00~13:10 趣旨説明〉
宇佐美 まゆみ (国立国語研究所)

〈13:10~14:30 第1部 『BTSJ日本語自然会話コーパス (トランスクリプト・音声) 2018年版』の特徴と分析法〉
13:10~14:00
「『BTSJ日本語自然会話コーパス (トランスクリプト・音声) 2018年版』の特徴と効果的な活用法」
宇佐美 まゆみ (国立国語研究所)
『BTSJ日本語自然会話コーパス (トランスクリプト・音声) 2018年版』の特徴の一つは,フォルダーごとにまとめられる会話データが,自然会話でありながら,条件統制して収集されている点である。本発表では,それらの特徴について解説し,本コーパスの最大限の活用法を論じる。

14:00~14:30
「『BTSJ自然会話コーパス』に同包されている「データの情報一覧」の活用法」
宇佐美 まゆみ (国立国語研究所),張 未未 (国立国語研究所)
『BTSJ日本語自然会話コーパス (トランスクリプト・音声) 2018年版』には,フォルダーごとにまとめられる会話「データの情報一覧」シートが同包されている。本発表では,その見方や活用法を紹介する。

14:30~14:40
休憩

〈14:40~16:20 第2部 『BTSJ日本語自然会話コーパス (トランスクリプト・音声) 2018年版』の分析と多様な活用例〉
14:40~15:10
「初対面会話の質問ー応答 : 相手の情報をどのように探るか」
重光 由加 (東京工芸大学)
初対面会話の自己紹介場面でのやりとりに注目し,分析する。

15:10~15:40
「日本語初対面会話における丁寧体否定形の選択」
石川 慎一郎 (神戸大学)
日本語の丁寧体否定形にはマセン系とナイデス系が存在し,改まり度などが両者の選択に影響するとされている (石川,2020)。この点を検証するため,BTSJコーパスの初対面会話データを用い,話者属性と対話者属性を組み込んだ検証を実施した。

15:40~15:50
休憩

15:50~16:20
「Seq2seqモデルを用いた文末表現の異なる対話システムの評価」
片上 大輔 (東京工芸大学)
本研究では,ポライトネス理論とBTSJ日本語自然会話コーパスを用い Seq2seqモデルにより学習した発話により対話システムと人間が自然な関係を構築する事を目指す。敬語によって心理的距離を維持している文章を優先的に出力する対話システムは,敬意や丁寧な印象を与えうることについて報告する。

16:20~16:50
「BTSJコーパスの形態素解析結果とその利用について」
山崎 誠 (国立国語研究所)
BTSJコーパスを形態素解析にかけた結果をどのような分析に使えるか,また,その際に気をつけるべき点として,解析単位から起因する問題,および,解析エラーの評価について述べる (デモ的な内容を含む)。

16:50~17:20 第3部 『BTSJ日本語自然会話コーパス (トランスクリプト・音声) 2020年版』の紹介
16:50~17:20
「小学生と成人による会話の分析」
大塚 容子 (岐阜聖徳学園大学),宇佐美 まゆみ (国立国語研究所)
新たに収集された小学生と成人との会話の特徴を紹介し,スピーチレベルを分析すると共に,今後の研究の方向性について論じる。
17:20~17:30
休憩

〈17:30~18:00 全体討論〉
コーディネーター : 宇佐美 まゆみ (国立国語研究所)
登壇者 : 発表者全員

〈18:00~18:10 閉会の辞〉
山崎 誠 (国立国語研究所)


プロジェクト名,リーダー名
日本語学習者のコミュニケーションの多角的解明
石黒 圭 (国立国語研究所 日本語教育研究領域 教授)

班名,リーダー名
日本語学習者の日本語使用の解明
宇佐美 まゆみ (国立国語研究所 日本語教育研究領域 教授)

主催
国立国語研究所 機関拠点型基幹研究プロジェクト 『日本語学習者のコミュニケーションの多角的解明』
科研費基盤 (A) 「語用論的分析のための日本語1000人自然会話コーパスの構築とその多角的研究」 (研究代表者 : 宇佐美 まゆみ)

共催
言語社会心理学研究会 (SPLaD)