平家物語の世界 その2 語りの伝統を次代に(2018年9月8日(土) 開演:14時、紀尾井小ホール、全席自由 2,000円)

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公演情報です。

●公式サイトはこちら
http://www.kioi-hall.or.jp/20180908s1400.html

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平家物語の世界 9月8日(土)14:00開演 

会場:紀尾井小ホール(千代田区紀尾井町6-5) ¥2000

出演:菊央雄司・田中奈央一・日吉章吾   解説:薦田治子

演目:祇園精舎より・敦盛最期より・宇治川より・紅葉より・上日

問い合わせ先:03-3237-0061 紀尾井ホール チケットセンター

参考
http://mamedlit.hatenablog.com/entry/2018/08/08/131102

【平家物語の語りを肉声で聞くことが難しくなりつつあります。師匠からの口移しで伝承してきた名古屋の検校は、200句ある中の8句しか語れず、現在ただ1人の検校も、東京の公演には滅多においでにならなくなりました。

いま平家語りを、自分の声で継いでいこうとしている方々は、荻野検校(本ブログ7月9日付参照)が校訂した譜本『平家正節』による伝承ですが、津軽藩の武士たちのたしなみとして継承されてきた津軽系と、名古屋の検校の流れを引く名古屋系とに分かれます。前者は館山甲午さんから橋本敏江さんへ、そして国文学者でもある鈴木孝庸さんへと伝承されて、200句語ることができます(語り手はほかにもいます)。後者は、名古屋の検校の指導を受けたことのある、日本音楽の専門家薦田治子さんと地唄演奏家菊央雄司さんが、若手箏曲家たちと共に伝承と復元に努めてきたグループです(近世以降の検校は箏曲も演奏した)。

この秋、両方の公演があるので、未だ平家語りを聞いたことのない方は、聞き比べできる好機です。殊に「敦盛最期」や「宇治川」は両方で語られるようですし、巻九は高校の教科書などによく採られる句が多い巻です。】