飛鳥資料館 秋期特別展「古代技術の精華-飛鳥池工房-」(2025年11月5日(水)~12月14日(日))

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展覧会情報です。

●公式サイトはこちら
https://www.nabunken.go.jp/nabunkenblog/2025/10/20251031sahoro.html
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※詳細は上記サイトをご確認ください。

日時:2025年11月5日(水)~12月14日(日)
   ※月曜休館(祝日の場合は翌平日)
場所:飛鳥資料館 特別展示室
時間:午前9時〜午後4時半(入館は午後4時まで)
主催:奈良文化財研究所 飛鳥資料館
後援:朝日新聞社、NHK奈良放送局、近畿日本鉄道株式会社
料金:一般350円/大学生200円
   高校生及び18歳未満、70歳以上は無料(年齢のわかるものが必要です)

 

 本令和7年は、奈良文化財研究所飛鳥資料館開館50周年にあたります。今年3月には、奈良文化財研究所が所蔵している「奈良県飛鳥池遺跡出土品」の重要文化財指定が決まり、50周年をより意義深いものとすることができました。

 奈良文化財研究所は長年にわたり飛鳥地域での発掘調査にとりくんできました。そのなかでも、飛鳥池遺跡の調査では古代の巨大工房の実態を解明し、特筆すべき成果を得ました。飛鳥池遺跡の中心である工房では、7世紀後半を中心として金・銀・銅・鉄・ガラス・漆を用いたさまざまな品物が生産されていました。発掘調査では膨大な量の金属製品・土器・瓦などの工房と関連する遺物や廃棄物がみつかり、木簡も多数出土しました。そして、ここでは宮殿などを飾った調度品や、実用の道具、祭祀具などの品々が製作されたほか、和同開珎をさかのぼる最古の鋳造貨幣である富本銭の生産もおこなわれていたことが明らかとなりました。飛鳥時代の国家形成を支えた巨大な総合工房として、飛鳥池遺跡はいまや名実ともに飛鳥を語る上で欠かすことのできない重要遺跡の一つであると言えます。

 このたび、飛鳥池遺跡から出土した膨大な遺物のうち、工房に関わるものを中心として主要な出土品643点が重要文化財に指定されました。本展覧会では、重要文化財指定品を多数展示してご紹介し、飛鳥池遺跡の工房の全貌と古代の技術に迫ります。

 本展覧会がみなさまと飛鳥池遺跡出土品の出会いの場となり、これからの飛鳥資料館の活動へとつながるきっかけになれば幸いです。

 

●主な展示品

富本銭と鋳棹

鋳型・砥石

木簡

金・銀製品

ガラス製品

木製様と鉄・銅製品

漆の道具

(すべて飛鳥池遺跡出土)