金沢大学人間社会研究域附属 グローバル文化・社会研究センター:公開研究会「明治以降世界文学の日本における受容と影響ー文庫、円本と教養の関係ー」(2024年11月7日(木)13:00〜14:30、金沢大学角間キャンパス 総合教育棟 D10教室)
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●公式サイトはこちら
https://sgcs.w3.kanazawa-u.ac.jp/news/288
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※詳細は上記サイトをご確認ください。
11月7日(木)13時より、下記の通り公開研究会(事前登録不要)を開催いたします。
タイトル:「明治以降世界文学の日本における受容と影響ー文庫、円本と教養の関係ー」
World Literature and its Influence in Japan in the Long 19th-Century: Bunko, Enpon, Kyōyō
報告者:Michael Tsang (ロンドン大学バークベック校 講師)
日時: 11月7日(木)13:00-14:30
会場: 金沢大学角間キャンパス 総合教育棟 D10教室
言語: 日本語と英語
主催: グローバル文化・社会研究センター
要旨:2000 年代以降、理論と研究分野としての「世界文学」が、英語圏の文学研究に台頭してきた。近年では、出版文化の位置づけおよび世界文学論との関係に関する議論が発展し、書籍流通の歴史が注目されるようになってきた。本研究は、世界文学論と出版文化史の接点に着目し、明治後期以降(大正、昭和前期含む)欧米文学の輸入と翻訳が日本の書籍出版、読書文化の形成・成長にいかなる影響をあたえたかについて検討する。特に文庫(叢書=複数のタイトルを選出し一つのコレクションに納入させた本の結集)の伝来において、近代日本出版史の文脈では、独レクラム社のUniversal-Bibliothek(愛称「レクラム文庫」)、英JM DentによるEveryman's Library(エヴェリマン叢書)、米ハーバードクラシックスの3シリーズがもたらした刺激が大きいとみられる。これらの影響は、1920年代後半の円本ブームにも窺える。同時に、各国の文学傑作が廉価で読めるようになったことが、いかに明治以降の教養主義と世界観の形成に役立ったかについても解明していきたい。