東京藝術大学:特別講演会「博物館×デジタル×ひと」(2024年10月9日(水)18:30〜20:30、オンライン(zoomウェビナーによるオンライン配信))※要申し込み

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講演会情報です。

●公式サイトはこちら
https://future.geidai.ac.jp/resd_02/
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※詳細は上記サイトをご確認ください。

 2019年以降の新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、多くの博物館ではインターネットやデジタル技術を活用した様々なコンテンツが提供されるようになり、図らずも博物館におけるDXが急激に推進されました。さらに2022年の博物館法の一部改正では、新たにデジタルアーカイブ関連の業務が位置付けられ、今後ますます博物館におけるデジタル技術の活用への注目が高まると考えられます。一方で、予算や人手不足に苦しむ博物館においては、デジタル関連業務の増加や最先端技術の習得などによる負担が懸念されます。

 このような状況を踏まえ、本講演会では株式会社丹青研究所の石川貴敏氏をお招きし、博物館におけるデジタル活用の最新動向についてご講演いただきます。また話題提供として、本学未来創造継承センターより、中国やヨーロッパの博物館におけるデジタル活用の状況についてご紹介します。

【スケジュール】
18:30〜18:40 趣旨説明
18:40〜19:40 特別講演「博物館に求められていること~近年の変化を踏まえて~」(石川 貴敏)
19:40~19:45 休憩
19:45〜20:00 話題提供「海外の博物館でのデジタル活用-中国とヨーロッパにおける動向」(倪 雪、田口 智子)
20:00〜20:30 ディスカッション、質疑応答(登壇者:石川 貴敏、倪 雪、司会:田口 智子)
20:30 閉会
※当⽇の進⾏の都合でスケジュールは一部変更となる可能性があります。

【特別講演】博物館に求められていること~近年の変化を踏まえて~
 博物館法の一部を改正する法律が2022年4月15日に公布(2023年4月1日施行)されました。また、2023年2月には「博物館 DX の推進に関する基本的な考え方」が、2024年3月には「大学における学芸員養成課程の科目のねらいと内容について」が文化庁から示されています。こうした法改正や指針に見られる博物館のあり方や、コロナ禍を契機に進展しているデジタル活用の動向などを踏まえながら、これからの博物館に求められていることについてお話しします。

*講演者プロフィール
石川 貴敏(株式会社丹青研究所 文化空間情報部 部長 上席研究員)
 1991年より30年以上にわたり、㈱丹青研究所で文化施設に関する調査・研究等に従事。ミュージアムのジャンルを問わず、文化庁等官公庁の調査・研究事業や執筆・講演、委員等を担当。2024年度は、法政大学や中央大学等で講師を務めている。科学研究費事業「博物館収蔵資料の保管と活用に向けた調査研究」(2022~2025年度)の研究分担者を務めており、5月25日開催シンポジウム「博物館の収蔵コレクションの現状と課題を考える」では調査結果の報告を行った。

【話題提供】海外の博物館でのデジタル活用-中国とヨーロッパにおける動向
 中国やヨーロッパの博物館を対象に、展示でのデジタル技術利用やデジタルアーカイブの整備状況といったデジタル活用事例を紹介するとともに、比較・検討から日本の博物館における課題を整理します。

*講演者プロフィール
倪 雪(東京藝術大学 未来創造継承センター 特任研究員)
 東京藝術大学大学院先端芸術表現専攻修士課程修了。地域の抱える課題にイベント企画、フィールドリサーチ、実践的参加などによって、日中協働可能な視点からアプローチしている。

田口 智子(東京藝術大学 未来創造継承センター 特任准教授)
 東京藝術大学大学院文化財保存学専攻博士後期課程修了。博士(文化財)。専門は保存科学。材料科学的アプローチを中心に、学際的視点から芸術の保存・継承・アーカイブにおける課題に取り組んでいる。2024年度は武蔵野美術大学、玉川大学にて学芸員資格課程の非常勤講師を務める。