国立民族学博物館:みんぱく創設50周年記念特別展「吟遊詩人の世界」(2024年9月19日(木)~12月10日(火) 、国立民族学博物館 特別展示館)

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展覧会情報です。

●公式サイトはこちら
https://www.minpaku.ac.jp/ai1ec_event/51494
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※詳細は上記サイトをご確認ください。

世界を異化(いか)する吟遊詩人。
歌と語りが誘う、もうひとつの世界。

各地を広範に移動し、詩歌を歌い語る「吟遊詩人」は古くから存在した。王侯貴族の系譜(けいふ)の語り部、戦場で兵士を鼓舞(こぶ)する楽師、権力者を揶揄(やゆ)する批評家、道化師、庶民の代弁者、ニュースを伝えるメディア、門付(かどづ)け芸人。吟遊詩人は、ときには畏怖(いふ)の対象とされ、ときには社会の縁(ふち)に追いやられてきた。

近年では、ポピュラー音楽界や消費社会、文化遺産保護運動とのつながりのなかで、芸能の様式や自身のイメージを変え生き延びてきた。吟遊詩人のパフォーマンスやそれらを成りたたせる物質文化を紹介するとともに、彼ら、彼女たちをはぐくんできた地域の人びとの息吹を伝える。

展示構成
1F:8つのフィールドの吟遊詩人の諸相と地域社会を紹介 

エチオピア高原の吟遊詩人
タール沙漠の芸能世界(インド)
ベンガルの吟遊行者と絵語り(インド、バングラデシュ)
ネパールの旅する楽師
瞽女(ごぜ)――見えない世界からのメッセージ(日本)
うたが生まれる心の小道(日本)
モンゴル高原、韻踏(いんふ)む詩人たちの系譜
マリ帝国の歴史を伝える語り部

2F:通文化的な視点、研究の舞台裏を紹介
ポピュラー音楽と吟遊詩人
主にレコードやCD、カセット、海外公演のポスターやチラシなどを展示。
韻(いん)と抑揚(よくよう)、イメージの深淵(しんえん)

[1]モンゴルの韻踏む文学・口承文芸の解説
[2]エチオピアのイメージの世界「蠟(ろう)と金」の解説
[3]詩作体験コーナー――あなたも吟遊詩人――

研究者のまなざし
吟遊詩人をどのようなアプローチで記録・研究してきたかについて、写真や動画等の映像音響資料をとおして解説。