2021年度京都大学文学研究科・文学部公開シンポジウム「ユーラシアにおける宗教遺産研究の可能性 ―伝播と融合―」(2020年12月4日(土)13:00〜17:30、Zoom)※要申し込み

このエントリーをはてなブックマークに追加 Share on Tumblr

研究会情報です。

●公式サイトはこちら
https://www.bun.kyoto-u.ac.jp/events/2021symposium/
--------------------
※申し込み等は上記サイトをご確認ください。

 人文学諸分野を横断・総合する研究を進め、その成果を組織的に発信することを目的として設置された文化遺産学・人文知連携センター内にあるユーラシア宗教遺産部門では、宗教を有形・無形の文化遺産として捉え、ユーラシアの諸宗教の比較研究を進めております。その成果発信の一環として、今回のシンポジウムでは、インドから中国、そして日本へという仏教伝播の過程を踏まえながら、ユーラシアにおける諸宗教の伝播と融合の実態や、融合のあり方の差異について考察します。
 かつて、日本の神祇信仰(神道)と仏教とが融合した「神仏習合」は日本独自の宗教現象だといわれたことがありますが、様々な宗教や信仰が融合する現象は世界各地で広く見られます。ただ、融合の姿は多様であり、その実態にこそ、各宗教・信仰の間での力関係や、それが起こった地域的な特徴が現れているものと考えます。さらには、融合ではなく、紛争や対立に発展する場合もあり、現代の宗教をめぐる様々な問題を考える上でも、過去の歴史的事実を確認する作業は必要です。
 本シンポジウムの各報告では、インド・敦煌・中国北方・日本を対象として、ヒンドゥー教・仏教・マニ教の形成とその伝播にともなう現地の諸信仰との融合の姿を具体的に提示します。それを踏まえて、総合討論では、インドのイスラーム化(イスラームのインド化)を含めて、ユーラシアにおける融合の特質に関する議論を行い、宗教遺産研究の可能性を示したいと考えます。


日時:2020年12月4日(土)13:00-17:30
開催形態:第3講義室からのオンライン中継
参加無料・申込先着順(先着480名)


報告者
横地優子 本研究科教授(インド古典学)
宮崎 泉 本研究科教授(仏教学)
檜山智美 白眉センター特定助教(仏教美術史学)
古松崇志 人文科学研究所教授(東洋史学)
上島 享 本研究科教授(日本史学)
吉田 豊 本研究科名誉教授(言語学)

コーディネーター
小倉智史 東京外国語大学教授(西南アジア史学)