学会・講演会でのYouTubeライブ配信の配線・機材(Mac)【2019.11.11、一橋講堂にて】
Tweet追記○今回の配信をきっかけに、業務として今後請け負っていきます。学会の中継配信等をお考えの方はこちらをご覧下さい!
○弊社のその他の配信実績もこちら。Zoom等の記事も紹介しています。
弊社ではじめてライブ配信の仕事を行いました。
会社概要の業務内容部分に「web動画の撮影・公開等」と書いてはいるのですが、会社のビデオカメラで録画し、あとで編集してYouTubeに配信したことはあるものの、ライブ配信はやったことがありませんでした。やっておきたいと思っていたので、よい機会になりました。
以下では、YouTubeライブ配信の配線、機材について紹介します。
配信に使用したパソコンはMacで、ソフトはOBSです。
https://obsproject.com/ja
OBSの使い方や、YoutubeStudioベータ版の使い方は、ググればいくらでも記事が出て来ますし、さほど難しいものではありませんので、検索してみてください。
やはり気を使ったのは、配線や機材でした。
■イベント名
日本文化とAIシンポジウム2019
AIがくずし字を読む時代がやってきた
http://codh.rois.ac.jp/symposium/japanese-culture-ai-2019/
■会場
一橋講堂
■動画アーカイブ
https://www.youtube.com/channel/UCD_RQdMon7gz1E2AQUSDtcA
①HDMIスプリッター
上の図を見てわかる通り、配信には、壇上の講演者が操作している画面をそのまま使いました。もう一台パソコンを用意して、事前に講演者からのパワーポイントなどの発表資料をもらっておき、そのパソコンで操作しながら配信しようと考えていたのですが、主催者側より、資料は直前まで完成していない可能性が高い(あるいは講演直前まで手を入れている)ということだったので、壇上でHDMIを分岐し、それをミキサーに取り込む、ということにしました。
使ったのはこれです。1入力2出力 同時出力です。4K対応。
ただ問題は、会場後方の配信用カメラ・パソコンを配置しているところまで、50m弱あることでした。
ふつうのHDMIは、「5mを超えるとノイズが起きたり映像が映りにくくなる場合があります(サンワサプライ)」ということらしく、距離が問題になりました。そこで使用したのが②の光ファイバーHDMI ケーブルです。
②HDMI光ケーブル・50m
光ならなんとかなるかもと思ったのと、ここのレビューに、50mでも100mでも問題が無い、という記述を発見したので、騙されてもいいかと思い、思い切って購入。
結果ほぼ上手く行きました。普通1万弱でこの性能は得られません。
上手く行かなかったのは、後半、壇上のPCにMacが使われた時です。前半の登壇者にもMacをお使いになっていた人はいて、その時は問題がなかったのですが、後半ではなぜか画面が緑色になってしまいました(会場のプロジェクターは問題なし)。
ですので、この方式でやる際には、事前に使用するPCの機種を実際試す必要がありそうです。
HDMIを長い距離飛ばすには、その他、無線やLANケーブルを使う方法もあるらしいです。が、いずれにせよ、このケーブルを買うより高くなるので、よかったです。
③モニター用ヘッドフォン
ミキサーの音声を確認するために必要です。このミキサーには、会場の音声、HDMIから送られてくる音声、同時通訳の音声が入るので、それらの出力を確認します。
④ミキサー
ミキサーは、ローランド/VR-1HDを選びました。
配信するまえにググって、いろいろと情報を集めたのですが、Macでの配信で大事なのは、後で説明する⑧のHDMIキャプチャーです。ミキサーからパソコンにHDMIで情報を届けられることができることを確認できれば、ミキサーは何でも良いのだと思います。
この機種にしたのは、いずれ社内でもYouTube配信をしたいと考えていたからで、その際に利用しやすそうで、簡単そうなものを選びました。
⑤マイクケーブル
会場後方から場内に流れる音声を全て出力している端子があったので、それをミキサーにつなぐケーブルです。
⑥マイクケーブル
同時通訳の音声は、機器につなげ、以下のソケットを使い、ミキサーに取り込もうと考えていました。
ただ、実は、仕事を受けた時の私の認識不足で、この方法は間違いであることが現場で判明。
通訳は別チャンネルで別途配信するということだったのです。
急遽、手元のiPhoneXRを使い、ツイキャスで同時通訳の音声を配信しました。
⑦カメラ(三脚)
カメラは会社にあったEOS 9000Dを使用。
HDMI出力があるカメラなら使えると思いますが、注意点があります。
会社にあったパナソニックのビデオカメラを当初使おうと思っていたのですが、HDMI出力をしてみると、ビデオカメラのモニター上に表示される情報も一緒に出てきてしまうのです。HDMIをクリーンアウト(センサーの映像をダイレクトに出力)可能なカメラはどうやら少ないようです。
EOS 9000Dでも同様でした。なので新しく買わなければと思ったのですが、カメラをいじり、AFからMFにかえたところ、画面の情報表示が消えました。
なので、配信はMFで使用しています。
EOS 9000Dをカメラとして使うために、DCカプラーとACアダプターを購入。これでバッテリー切れの恐れはありません。
三脚は以前から購入していた、本を撮影する用に使っているものです。頭が曲がるので重宝している三脚です。
⑧録画・配信用コンパクトHDMIキャプチャカード
ここが一番気を使ったところです。
以下の動画で、Macでは、使おうと思っていたHD60Sは認識されない、ということでした。
https://www.youtube.com/watch?v=OYT3K2OSVw4
なのでCAM Link 4Kを購入。
⑨LANアダプター
配信に使った、MacBook (Retina, 12-inch, 2017) にLANを接続するためのアダプターです。⑪に接続できるものを選びました(USBのバージョンを確認するのが重要です)。
⑩LANケーブル・50m
⑪USBハブ
MacBook (Retina, 12-inch, 2017) には、接続端子が一つしかないので、これがなければ何も接続できません。
⑫配信用PC(MacBook)
MacBook (Retina, 12-inch, 2017)
https://support.apple.com/kb/SP757?locale=ja_JP&viewlocale=ja_JP
その他用意した物
★電源延長コード
20mを買ったのですが、重かったです。
★養生テープ
以下のテープを3本買ったのですが、ほぼ使い切りました。
距離が長く、配線・養生する作業だけで、40〜50分かかりました。
以上です。