異類の会(第95回)「山田野理夫 その怪談と妖怪と美」(2019年9月21日(土)14時、武蔵大学3号館2階3201教室(院生GS))
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日時:9月21日(土)14時
会場:武蔵大学3号館2階3201教室(院生GS)
※最寄り駅=西武池袋線江古田駅
西武有楽町線新桜台駅
都営大江戸線新江古田駅
発表者:式水下流氏
タイトル:
山田野理夫 その怪談と妖怪と美
【要旨:
山田野理夫(1922/7/16- 2012/1/24 詩人・作家・編集者)という名前を見た時におばけや妖怪などの異類を嗜好とする人々は、実際には伝承されていない(と思われる)妖怪の話を創作し、水木しげるの妖怪解説に影響を与えた人物として連想される方が多い。実際に有名なところでは「わいら」という妖怪がモグラを食べているのを茨城県の医者が見たという話(『おばけ文庫2 ぬらりひょん』)や青森県での水争いを「赤舌」という妖怪が解決したという話(『東北怪談の旅』)などは、確かに辿れる情報が得られないので、学術的な視点としては、それらを典拠としすることは危険であると言える。
しかしながら、山田野理夫は学術的な資料として作品を発表している訳ではない点は言うまでもなく、山田野理夫が書いたものが、作品として決して悪いと言うことにはならない。
当発表では山田野理夫が参考にした資料や実際に聞き書きを行った実例、水木しげる以外に影響を与えた作品などを通して見ながら、妖怪の情報の変遷と山田野理夫の軌跡を俯瞰していく。】