一般財団法人 光文文化財団 ミステリー文学資料館「永遠の本格派――生誕百年鮎川哲也展」(2018年11月20日(火)~2019年2月16日(土))
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https://www.mys-bun.or.jp/news/index.html#2018112203news
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2018年11月20日(火)~2019年2月16日(土)
日月・祝日休館/年末年始は12月27日(木)~1月7日(月)連休
【魅力的な謎と論理的な推理で読者を楽しませる本格推理にこだわっていたせいなのだろうか、自らをもミステリアスな存在としていたのが鮎川哲也である。ながらく生年や学歴、職歴といったプライベートがはっきりとはしなかった。
終戦直後から作品を発表していたけれど、1956年に鮎川哲也名義の第一作である『黒いトランク』を刊行するまでの、まさに茨の道といえる初期の創作活動についても、結局、多くを語ることはなかった。1950年に『ペトロフ事件』で「宝石」の懸賞に入選したとはいえ、順風満帆ではまったくなかったのだ。
生年が1919(大正8)年と確定されたのも晩年である。もっとも、本人がエッセイ等で認めたわけではないけれど。そして2019年、生誕百年を迎える。残念ながら、本格推理への惜しみない愛を、直接聞く機会はもうないが、そのDNAは確実に受け継がれている。今なお日本では、謎と論理のミステリーが読者を魅了しているからだ。そしてもちろん、鮎川哲也作品が、多くの読者に愛されているのも言うまでもない。
今回の展示では改めて、その創作活動を原点から振り返ってみたい。ミステリーに導かれた翻訳作品、創作メモ、筆まめだったことを窺わせる手紙の数々、作家や編集者との交遊、幻の探偵作家の探索......。そのピュアな作家活動への興味は尽きることがないに違いないだろう。】