日本近代文学館 特別展「生誕135年 志賀直哉―「ナイルの水の一滴」 「志賀直哉コレクション」を中心として―志賀直哉にとって、文学と美術、その精神性は一体のものである」(2018年3月31日(土)―6月9日(土))

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研究会情報です。

●公式サイトはこちら
http://www.bungakukan.or.jp/cat-exhibition/cat-exh_current/10231/

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※詳細は上記サイトへ。

3月31日(土)―6月9日(土) 

開館時間 午前9時30分~午後4時30分(入館は午後4時まで)
観 覧 料 一般300円(20名以上の団体200円、中学高校生100円)
休 館 日 日曜日・月曜日・第4木曜日(4/26、5/24)
*5/3木、5/4金、5/5土 の祝日は開館
編 集
池内輝雄(日本近代文学館副理事長・志賀直哉コレクション研究委員会委員)
小林幸夫(日本近代文学館評議員・志賀直哉コレクション研究委員会委員)
中島国彦(日本近代文学館専務理事・図書資料委員長・志賀直哉コレクション研究委員会委員)
宗像和重(日本近代文学館理事・志賀直哉コレクション研究委員会委員)

【新しい志賀直哉像にむけて

志賀直哉が1969年、86歳のとき、自著『枇杷の花』と朝日新聞PR版の両方に発表した「ナイルの水の一滴」という文書がある。
紅野敏郎氏の詳細な解説によれば、志賀は、この200字に満たない小文とわずかに異なる文章を、その9年前の1960年12月、講談社から刊行された日本現代文学全集49『志賀直哉集』にも題をつけずに掲載している。そして、その間に、さまざまなヴァリエーションが生まれ、その変遷をたどってゆくと、志賀自身の心境の変化に、寄り添うことができる。
その長い、深い歩みをたどることから、新しい志賀直哉の姿が立ち上がって来るのではないだろうか。

(坂上弘 日本近代文学館理事長・志賀直哉コレクション研究委員会委員長)

志賀直哉コレクションについて

本展は、2015年12月受贈「志賀直哉コレクション」の資料を中心とした初めての展覧会です。
当コレクションは、原稿・草稿、書簡、絵画筆墨、写真など計11,886点に及びます。
これらの膨大な資料が当館に寄贈されたことによって、志賀直哉の、文学だけにとどまらない美術や宗教、思想、哲学、民藝との一体性や志賀が与した白樺派の活動、志賀自身の交友世界といった、総合的な研究がはじまっていくことになります。
当館でも、本展をきっかけとして、これから時間をかけて研究の歩みを進め、次の世代へと志賀直哉の文学が読み継がれていくように行動をし続けていきます。 】

第1部 志賀直哉の息吹を見つめる――志賀宛書簡を中心に
同時代の作家や芸術家からの志賀宛書簡を読みといていくことで、志賀直哉という人物、作品を浮かび上がらせていきます。

出品書簡の差出人
 芥川龍之介  網野菊  有島武郎 

 小津安二郎  北原白秋  小林多喜二

 滝井孝作  谷崎潤一郎  夏目漱石

 武者小路実篤  室生犀星  柳宗悦  安田靭彦

第2部 『暗夜行路』クロニクル
構想段階から数えれば、実に25年に及んだ『暗夜行路』の執筆の変遷を志賀自身の歩みと重ね合わせてたどります。

第3部 十代にいのちを伝える――「城の崎にて」
高校の教科書において、志賀作品のなかで最も多く取り上げられている「城の崎にて」。
この作品が十代に読まれることは何を意味するのでしょうか。

【コーナー展示】 

Ⅰ 志賀直哉 学習院中等科時代のスケッチ(松室重剛指導)

Ⅱ 「灰色の月」 原稿で読むタイトルの変遷

特別関連イベント
詩人 高橋睦郎に聞く、志賀直哉文学の魅力

日 時  5月3日(木・祝)午後2時~3時30分 於:講堂

参加料 1000円(観覧料込。当日いただきます)

申込み お電話でご予約下さい。03-3468-4181 (定員80名)


春の駒場周遊企画

志賀直哉と、日本民藝館初代館長・柳宗悦とは「白樺」の同人であり終生の友人でもありました。
この縁により、日本民藝館・日本近代文学館・日本近代文学館内カフェBUNDANとが初の周遊割引企画を実施。
周遊マップを手に、春の散策へお出かけください。
(マップは日本民藝館、日本近代文学館、BUNDANに設置しています)


展示室の外で志賀直哉に触れる

●「志賀直哉への新たなまなざし」書下ろしエッセイパネル展示(ロビーにて無料観覧)

 阿部公彦(英文学者・文芸評論家)
 絲山秋子(作家)
 高橋睦郎(詩人)

●志賀直哉の声を聞く

 自作朗読「暗夜行路(抄)」「山鳩」