野網摩利子『詩神の呼び声 バラッドを読む漱石』(東京大学出版会)

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野網摩利子さまよりいただきました。

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公式サイトはこちら。
https://www.utp.or.jp/book/b10124132.html

価格(税込):7,480円
発行日:2025/03/18
A5・上製・384頁
ISBN:978-4-13-086069-7

【内容】
夏目漱石は、どのようにイギリス、そして日本の伝承された歌や物語を活用し小説を書いたのか。伝承文学の語りと歌とが漱石に大きな示唆を与えたこと、それらが文学内容にも深く関与していることを明らかにする。

【目次】
総論 バラッドを書く
 
第Ⅰ部 歌と争闘
第一章 なぜ『オシアン』を翻訳したのか(一)――古代スコットランドから
第二章 なぜ『オシアン』を翻訳したのか(二)――バラッドの復興
第三章 古謡と語り――漱石の翻訳詩から小説へ
第四章 バラッドの『夢十夜』
第五章 ウォルター・スコットの明治
第六章 『三四郎』に重なる王権簒奪劇
 
第Ⅱ部 詩神の声
第七章 スティーヴンソン小説からの伝授
第八章 古代日本バラッドの作用
第九章 『リリカル・バラッズ』から漱石へ
第一〇章 小品の連続性と英詩の役割――『永日小品』
 
第Ⅲ部 伝承の生成
第一一章『草枕』に息づく伝承
第一二章 古譚と『草枕』
第一三章 古い宗教の生々しい声と『行人』
第一四章 漱石文学に生きる古譚の蛇
第一五章 『彼岸過迄』の彼岸と此岸