国立歴史民俗博物館:第459回 講演会「江戸の町と浮世絵」(2025年3月8日(土) 13:00~15:00、歴博講堂)※整理券配布:9時30分から(定員に達し次第終了)
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講演会情報です。
●公式サイトはこちら
https://www.rekihaku.ac.jp/event/2025_kouen_459.html
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※詳細は上記サイトをご確認ください。
第459回 講演会「江戸の町と浮世絵」
歴博講演会
開催要項
日程
2025年3月8日(土)
時間
13:00~15:00 (整理券配布:9時30分から(定員に達し次第終了))
場所
歴博講堂 (整理券は歴博講堂前にて配布)
講師
大久保 純一(本館情報資料研究系教授)
定員
240名
※令和6年度の歴博講演会は、事前申込み制を取りやめます。参加をご希望の方は、当日、直接会場までお越しください。先着順で対応させていただき、定員を超えた場合は聴講をお断りする場合がございます。
※整理券は開館後9時30分より歴博講堂前にて配布します。1名につき1枚の配布となり、まとめてのお渡しはできません。なお、開場は12時30分を予定しております。
講演趣旨
葛飾北斎や歌川広重は江戸の名所絵を数多く描き残しています。彼らの名所絵は西洋で生まれた透視図法(線遠近法)が基盤となっていますが、江戸においてとくに名所絵が活発に描かれた要因として、都市としての江戸の特性も考えてみる必要があるかもしれません。
町の中心に江戸城があり、それを堀が何重にも取り囲み、運河も発達した都市の構造、あるいは、武家地の大きな面積を占めていた大名屋敷の存在などが、絵づくりの上で大きな要素となった可能性を考えてみたいと思います。たとえば、江戸城の堀や隅田川に注ぐ運河など、江戸の町のウオーターフロントといっていい部分は、舶来の化学顔料であるプルシアンブルーで摺られることにより、画面空間に深い奥行を出すことができ、大名屋敷の長大な長屋塀は透視図法を適用した都市景観図をつくるうえで有効だったはずです。大名屋敷の中にある庭園は、源氏絵や美人風俗画の背景を構成する要素としても注目できます。
今回の講演では、以上のような都市としての江戸の特性が浮世絵風景画の構成要素として、どのように作用したのかについて具体的な作品を豊富に取り上げながら考えてみたいと思います。