豊田由貴夫・睡眠文化研究会編『睡眠文化論』(淡交社)

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淡交社さまよりいただきました。

睡眠文化論.jpg

公式サイトはこちら。
睡眠文化研究会 https://sleepculture.net/book07.html
淡交社 https://www.book.tankosha.co.jp/shopdetail/000000002093/

価格(税込):3,080円(税込)
発売日:2025/2/7
A5判・並製・352頁(モノクロ352頁)
ISBN:978-4-473-04658-1

【内容】
睡眠という人間の営みを「文化」として捉える!睡眠文化論の世界へようこそ。
私たちはいつ、どこで、どのようにして眠り、眠ってきたのか----時間と空間を越えて展開される論文集

睡眠は人間の生理的現象だけれど、「食文化」があるように「睡眠文化」という概念のもと学びや知識の提供があってしかるべきではないか----そんな名目のもと、京都大学(2009年〜2018年)や立教大学(2009年〜)で多様な分野の専門家によって行われたリレー講義を13の論文と4つのコラムで書籍化。寝所の建築史、シェイクスピア劇の眠り、世界の人々がみる夢、文化によって解釈が異なる金縛り、チンパンジーのベッド作りから考察する睡眠の進化......本書を読んでも安眠・快眠効果は得られませんが、深い知的探求・関心を満たしてくれます。

【目次】
序章 日本人はなぜ眠らないのか(豊田由貴夫)
ーその文化的・社会的要因ー
第I部 睡眠の「歴史と環境」をたどる
第1章 日本における寝具の歴史(岩田有史・睡眠文化研究会)
第2章 寝所の建築史(小沢朝江)
ー日本住宅における眠りの空間の系譜ー
第3章 光環境の変遷と日本人の睡眠(小山恵美)
ー千年で変わったこと変わらないことー

コラム 枕のオーダーメイド誕生小史(鍛治恵)

第II部 睡眠を「行動」でとらえる
第4章 夢の民族誌(豊田由貴夫)
ー世界の人はどんな夢を見るのかー
第5章 日本文学における夢文化の拡がりと非在(荒木浩)
ーその諸相をたどるー
第6章 眠れない登場人物、眠りすぎの登場人物(北村紗衣)
ーシェイクスピア劇における睡眠の演劇的効果ー
第7章 金縛りと文化(福田一彦)
ー現象は生理学的に規定され、その解釈は文化により彩られるー

コラム 食後寝るとウシになる(ブリギッテ・シテーガ)

第III部 睡眠の「現場」からつたえる
第8章 現代人の睡眠行動と睡眠環境(藤本憲一)
ー眠りの文化理論へー
第9章 極北の眠り(本多俊和)
ーイヌイトの文化人類学的調査よりー
第10章 「あとは、寝るだけ」(ブリギッテ・シテーガ)
ー東日本大震災の避難所から安眠を考えるー

コラム 眠りのマンガ/マンガで眠る(イトウユウ)

第IV部 睡眠の「可能性」をさぐる
第11章 現代社会の病と眠りのナラティヴ(中川晶)
第12章 チンパンジーの眠り(座馬耕一郎)
ー進化からみた私たちの睡眠ー

コラム 睡眠の研究を俯瞰すると(福田一彦)

睡眠文化研究のめざしてきたものーあとがきにかえて(重田眞義)