展示会を開催してみて〜V林田『麻雀漫画50年史』刊行記念「麻雀漫画の歩み展~1969-2024~」振り返り〜(松尾彩乃)
TweetV林田『麻雀漫画50年史』の刊行を記念して、東京古書会館にて「麻雀漫画の歩み展~1969-2024~」を開催いたしました。
お越しいただいた皆さま、SNS等で応援してくださった皆さま、本当に有難うございました。
今回の展示会は、著書のV林田さん宅に麻雀漫画単行本・雑誌および関連資料が多く保管されており、刊行後は寄贈できたら寄贈したいとのことでしたので、せっかくならその前に展示しよう!と企画されました。
今後、東京古書会館や同規模の会場で展示会を開催する方々のほんの少しお役に立てれば幸いです。
展示会の概要は特設ページにまとめてあります。
【開催日時】
2024年7月12日(金)〜2024年7月20日(土)
※2024年7月14日(日)、7月15日(月・祝)は閉館
平日:10時〜18時
土曜日:10〜17時
入場無料
●展示のごあいさつ
本展示は、麻雀漫画の歴史を研究するにあたり、資料として各地の古書店やネットオークションなどで集めたコレクションを時代順に展示するものです。
集めているマニアが少ないため古書店でもろくに値がつかず、店頭に並んでいることも少ないという、希少だが価値は別に高くない読み捨てジャンルの単行本や雑誌について、「こんなに様々な種類があったのか」といった驚きなど感じていただければと思います。(V林田)
●7日間のご来場
ご来場者数446名、
書籍『麻雀漫画50年史』は77冊ご購入いただきました。
●会場の様子
▲展示会場
▲会場出入り口
▲踊り場のポスター
●主な事前準備
【告知用】
・SNS用バナー
・プレスリリース用の写真や文章
【配布物】
・小冊子
・入場チケット
来場者数を把握するために「1」から番号を振っている。
・展示出品リスト
【展示物】
・各年代の解説パネル
・同人誌のパネル
・展示会ポスター
・撮影等の会場でのお願いパネル
【その他】
・レンタカー予約(搬入搬出どちらも)
・感想ノート
【印刷物】
・『絶景本棚3』のV林田さん本棚写真(本の雑誌社様より許諾)
→事前注文・キンコーズ上野店で店頭受け取り。
・麻雀誌年表、展示会ポスター
→準備期間にキンコーズ神保町店で印刷、そのまま古書会館へ運ぶ。
・入場チケット、小冊子
→プリントパック
※小冊子は最終日に足りず、文学通信内で印刷。
・パネル、キャプション
→文学通信内で印刷し、ハレパネに。
▲なんとなくの完成予想図
▲配布物セット
●展示の準備2日間(7/10、/11)
・展示品
レンタカーでV林田さん宅から東京古書会館へ5箱分の資料を搬入。
準備1日目に並べてみると持ってきたものではGケースが埋まらず、翌日、V林田さんに追加で選んでもらった1.5箱分の資料をご自宅から電車で運んでいただく。
展示品は159点→総数226点へ、展示出品リストを修正。
・キャプション
V林田さんの書き下ろし21点を準備2日目に追加。
※ちなみにですが、文庫『麻雀放浪記』は古書りんてん舎さんで阿佐田哲也角川文庫一括(『シナリオ麻雀放浪記』のみ欠)として出された際に松尾が買ったもの。
・各種パネル
書籍『麻雀漫画50年史』の各年代の概要をそのまま使用したパネルを設置してみたが、本書を知らないと展示の流れが分かりづらくなったため、書籍の「はじめに」をA3で、「麻雀漫画誌年表」をA0で印刷し、準備2日目に掲示。
●会期中(7/12〜/20 ※7/14、/15は休み)
・基本的に2名(V林田さん、文学通信・松尾(7/16以外))で在廊。
・【販売物】『麻雀漫画50年史』(文学通信)、『絶景本棚3』(本の雑誌社)、V林田同人誌25点
・釣り銭は会期中に1度交換し補充。
・順路がわかりづらいため、手書きで矢印を追加で設置。
※追加で欲しいサインは他にもあったが、手書きが増えると手作り感も増すので、非常に悩んだ。
・最終日にギャラリーミニトークを行う。
15分程度と想定していたが、タイムキーパー不在のため、1時間程のしっかりしたトークに。
撮影したものをYouTubeで公開と考えていたが、有難いことに大盛況で上手に撮れなかったので諦めた。
▲ギャラリートーク直前の会場の様子
●いただいたご感想
WEBより
この展示会はV林田氏に麻雀漫画に対する強い情熱と深い造詣があることを証明し、それによって著書「麻雀漫画50年史」に強い説得力を与えるものになっています。 古書をただ集めるだけでなく、それを膨大な量の調査と取材によって体系化し「50年史」としてまとめ上げたことに、最大の賛辞を贈ります。
麻雀漫画の歩み展~1969-2024~つぶやきまとめ(Togetter)
https://togetter.com/li/2400779
●展示会を終えて
1冊の書籍を今回のように展示会として展開する際は、展示は展示として伝え方を新たに考える必要がありました。V林田さんがキャプションを書き下ろしてくださり、麻雀漫画関連資料の見方を提示できたので、来場者が麻雀漫画史への入り口を見つけやすくなったように思えます。(書籍の内容や編集過程で使ったものだけでは展示会すべてを工面できない......。)
会期途中で教えていただいたのですが、神田古書センター2階にある夢野書店さんが麻雀漫画コーナーを作り、チラシを置いてくださっていました。とても有難く、展示が会場のみにとどまらず、地域へと伝わり、その地域らしく広がっている様子は嬉しい限りでした。
▲夢野書店さんの麻雀漫画コーナー
埼玉県越谷市にあるすずめ出版古書部さんもフェアを開催してくださっています。
【イベントのお知らせ】1/3
— 古本屋【すずめ出版古書部】@通販対応 (@suzume_kosyo) June 29, 2024
すずめ出版古書部では『麻雀漫画50年史(著・V林田@vhysd /文学通信)』刊行を記念して、イベント【(勝手に)麻雀漫画50年史刊行記念! 麻雀漫画・エッセイ・麻雀雑誌フェア】を開催します!
麻雀漫画を中心にエッセイ、麻雀雑誌まで幅広く網羅。会期は6/29〜8/4です。#麻雀 pic.twitter.com/iijL7Ip86E
麻雀漫画や麻雀に出会う機会がなかった皆さまにとっても麻雀漫画のたどってきた半世紀の道のりは驚きに満ち、新発見もあるはずです(本書の企画を受け取るまで、私も出会う機会はありませんでしたが、もとになった同人誌版を読み、それがとても面白く今日に至ります)。
V林田『麻雀漫画50年史』、引き続き何卒よろしくお願いいたします。