編集者って、すごいです。(就活生K)

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就活生Kさんのインターンシップ日誌2回目。
前回の日誌は「大学4年生、5月のこと」(就活生K)。

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■インターンシップ2日目に入りました
こんにちは。文学通信で短期インターンシップをさせていただいている就活生Kです。今日は体験させてもらっている仕事内容についてお話していこうかと思います。大きく2点をまとめてみます。

■ゲラ読みとは
まず、「ゲラ読み」。すごい名前ですよね。出版社志望の学生であれば聞いたことがある方もいるかもしれません。この仕事内容は著者が書き出した原稿を編集者がチェックして、誤字脱字や文章に違和感がある部分がないかを確認、訂正していく作業になります。これは入稿までに必ずしなければならない作業で、著者に訂正点やアドバイスを確認してもらう「戻し」という作業も含め、1~3ラリー程度行うようです。ここでの確認作業を何度も潜り抜けた原稿が本として出版されていくのです。

わたしはこの作業を2日間体験させてもらっていますが、面白い作業である反面、大変に感じることも多かったです。なぜなら相当な神経を使って原稿を読む根気強さと睡魔に負けない強い心が必要になってくるからです。一見すると、「編集者らしい作業」ができるため、テンションも上がりますが、「集中して読まなければならない」という心持ちがなんとも大変で、小学校の朝読書の時間を思い出してしまいました。これを何度も繰り返し作業している全国の編集者さんは本当にすごいですね。そしてこの入念なチェックを潜り抜けた数々の本たちへの愛着も湧いてきます。どの本もすごいです。偉いです。

■索引をつくるまで
次に索引づくりという作業についてお話していこうと思います。この作業は人物名や建物名、地名など、読者が容易に探し出せるように語句や事項を一定のルールにしたがって配列していきます。今回、自分が担当したのは俳人の読み仮名を調べ、表にまとめていく作業でした。それも約250名。気が遠くなるような作業である一方、自分の知らない作家を知るきっかけになる楽しいものでした。当たり前ですが、世の中にはたくさんの作家がいてどの作品も読んでみたいものばかりでした。手順としては逆なのかもしれませんが、編集者は自然と作品や作家の知識を無数に増やすことのできるお仕事なのですね。

今回、「人物検索」を直接行えるサイトを利用してみましたが、一人ずつ検索し、読み仮名を打ち込む作業はかなり大変かつ、すべて編集者が手作業で行っていることにも驚きました。自動化して入力してくれるプログラムを作った方が効率的なのでは、と思う一方で今回調べてみると同姓同名の作家が別ジャンルでいらっしゃったり、そもそも読み仮名を公表していない作家も多かったり、と様々事情があると身をもって知りました。

今回は膨大な仕事量を抱えながらも本づくりに真摯に向き合う編集者の一面を知ることができたと感じております。明日はいよいよインターンシップ最終日。自分にできることを一生懸命またがんばろうと思います。

読んでくださった方、ありがとうございました。