早稲田大学演劇博物館 演劇映像学連携研究拠点: 「チェルフィッチュ「映像演劇」をめぐって〜"演劇性"のアップデート」(2024年05月29日(水)18:00~20:30、早稲田大学小野記念講堂)※要申し込み
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●公式サイトはこちら
https://prj-kyodo-enpaku.w.waseda.jp/activity/2024_0529.html
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※詳細は上記サイトをご確認ください。
◆日時 2024年05月29日(水)18:00~20:30
◆会場 早稲田大学小野記念講堂
◆定員 200名
※事前予約制、定員を超えた場合は抽選
◆参加無料
◆申込期間 2024年05月1日(水)10:00~05月21日(火)23:59
企画概要
演劇博物館、および本拠点では、新型コロナウイルスの感染拡大が始まった2020年からコロナ禍における演劇文化に関する調査・検討を継続的に行ってきました。その中で、コロナ禍により需要が高まった演劇の映像配信やハイブリッド上演などの新しい演劇の形が受容する側にとってどのように変化したのか、リアルと配信、それぞれの体感や楽しみ方についても議論を重ねてきました。
チェルフィッチュは、近年、スクリーンなどに投影された等身大の役者の映像と観客の想像力によって「演劇」を立ち上げる〈映像演劇〉を探求しています。2022年3月初演の『階層』では、奈落と客席という劇場の機構を利用して、観客が移動しながら、舞台上から奈落の底に映し出された役者たちの映像を覗き込むというスタイルを導入しました。同年8月初演の『ニュー・イリュージョン』では、舞台と客席という通常の演劇の形式を踏襲しつつ、劇場空間で〈映像演劇〉を「上演」しました。 こうした作品は、演劇は生身の役者によって演じられ、役者と観客が時間と空間を共有するという、ギリシャ劇以来の演劇の定義を揺るがせ、私たちに映像と演劇の関係を再考させる試みであると言えます。 コロナ禍以降、舞台と映像の関係が問い直され、演劇の再定義が求められる中、本シンポジウムでは、〈映像演劇〉について改めて考えます。舞台の上に現実と虚構、現在と過去、存在と不在が折り重なる〈映像演劇〉は〈不在〉の演劇を追求するサミュエル・ベケットの作品とも響き合うものがあり、その視点からも論じられればと思います。
シンポジウムでは、まず、チェルフィッチュとともに〈映像演劇〉を立ち上げた映像作家の山田晋平氏が〈映像演劇〉の映像を紹介しながら基調講演を行います。後半のディスカッションには、山田氏のほか、チェルフィッチュ主宰で〈映像演劇〉の作・演出を手がける岡田利規氏、フェスティバル/トーキョーや東京芸術祭のディレクターを長年務め、ドラマトゥルクでベケット研究者でもある東京藝術大学の長島確氏が登壇し、同じくベケット研究者である早稲田大学演劇博物館前館長の岡室美奈子氏が司会を務めます。