異類の会:異類の会 第142回 近世噺本と笑い話―鬼と天狗を中心に―(齊藤竹善氏)(2024年3月31日(日)15:00〜、オンライン(Zoom)開催)
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※詳細は上記サイトをご確認ください。
日時:3月31日(日)15:00
会場:オンライン(Zoom)
タイトル:近世噺本と笑い話
―鬼と天狗を中心に―
発表者:齊藤 竹善氏
要旨:
「噺本」は、近世において活発に出版された笑い話集である。これらの噺本は民間伝承との関係も深い。特に、「噺本の祖」と位置付けられる『醒酔笑』は、談義僧であった安楽庵策伝が、「小僧の時より、耳にふれておもしろくおかしかりつる事」を書き残したものと述べているように、当時(特に、談義僧の説教話として)流布していた説話・世間話の記録、という側面がある。また、新たに噺が創作されるにせよ、そうした噺が口承の笑い話となり、地方へと持ち込まれることもあった。
それらの噺の舞台の多くは、庶民の日常生活の場であり、そこには近世の庶民の生活感覚が根付いている。今回は噺本の中に創作・記録された噺の中からとくに鬼と天狗が登場する噺をいくつか見ていき、そこで示されるイメージから、近世庶民が如何に「異類」を笑いものにしたかを考えていく。また、そうした噺が全国的に広まり、民話化した例を挙げ、近世における噺と笑い話をめぐるネットワークを考察する。