日本文化政策学会:研究会&視察「文化継承とジェンダー」①録画配信研究会(課題提起)(2023年10月11日(水)~年内、YouTube)②視察(11月3日(金)4日(土)、高千穂町)③ オンライン研究会(まとめ)(12月3日(日)13時30分~15時30分、ZOOM)※①②③要申し込み
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「文化継承とジェンダー」
2022年、元舞妓さんのツイートが話題になった。未成年者である舞妓さんが飲酒の強要や客との入浴を迫られ、人権よりも伝統を守ることが優先される実態が明らかとなった。歴史的あるいは文化的な背景とした、自分のルーツに対する誇りやアイデンティティの尊重は、文化政策において最大の目的である。ただし、「伝統」や「文化」の保存や継承が、時として「その人がその人らしい生き方」を意味する人権の保障と相容れない状況が生まれる。そのうちの一つが、冒頭に掲げた舞妓さんの告発に見られる、伝統文化とジェンダーの間の齟齬だ。
文化の継承とは、現代社会の人権意識とかけ離れていても、その形式が引き継がれることに意味を持つのか。あるいは現代社会の人権意識などの社会規範に沿うように、形を変えながら文化は継承されるべきなのか。変化を前提とするならば、その変化は誰によって引き起こされ、誰が受容し、担い手となるのか。他方で、社会に適合するよう形を変えた文化は、その本質的価値まで変わってしまうのか。変化を前提とした場合、文化の継承や保護の制度は、どうあるべきなのか。以上のような様々なフェーズの課題が山積しているが、これまで文化政策研究は、文化の継承や保護におけるジェンダーの問題と正面から向き合ってきたとは必ずしも言えない。
高千穂神楽では近年、女性が新たな文化の担い手となりうるのか、模索が続いている。本フォーラムでは、先ずこの事例を踏まえながら、文化の保存や継承とジェンダーの間に横たわる"溝"の今を詳らかにしてみたい。その上で、文化の保存や継承のその先にある、「その人がその人らしい生き方」と、それを支える政策のあり方を登壇者のみならず、参加者全員で議論してみたい。
① 録画配信研究会(課題提起)@YouTube
期 日 :2023年10月11日(水)~年内
発表者 :森千鶴子(フリーライター・地域コーディネーター)
討論者 :中村美亜(九州大学大学院芸術工学研究院未来共生デザイン部門教授)
土屋正臣(城西大学現代政策学部准教授)
司 会 :土屋正臣
定 員 :20名(先着順)
参加費 :学会会員は無料。非会員は500円。
② 視察
期 日 :2023年11月3日・4日@高千穂町
視察対象:高千穂さと神楽保存会(中畑神楽における女性神楽)メンバー(師匠さんと、女性会員)への聞き取りと意見交換
現地案内:森千鶴子
定 員 :10名(先着順)
参加費 :学会会員は無料。非会員は500円。ただし、宿泊費・現地での移動費1人15,000円(集合場所までの交通費含まず・現地支払い)は自己負担となります。
③ オンライン研究会(まとめ)@ZOOM
期 日 :2023年12月3日(日)13時30分~15時30分
報告者 :視察参加者1~2名
討論者 :視察参加者、森千鶴子、中村美亜、土屋正臣、研究会参加者
司 会 :土屋正臣
定 員 :20名(先着順)
参加費 :学会会員は無料。非会員は500円。