アルバイト日誌「「信じる」ということ」(2020.11.16、れい)

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 だいぶ寒くなってきましたね、最近、秋と冬の間のすがすがしい空気が流れていて、先が見えなくても、2020年の冬はきちんとやってくるのだと実感しています。

 前回のアルバイト日誌、タイトルがあまり良くなかった気がします。ふと本文の中で「人からは逃げられても、自分からは逃げられない」という一文が目についたので付けたのですが、タイトルにすると少し異なった意味になってしまったように思います。でも「自分からは逃げられない」というのは本当のことです。自分のことは見えない、要するに人は自分を客観視できないと言われますが、私は自分にしか見えない自分もあると思っています。自分に嘘はつけないという言葉が正に表しているように、表面だけでは取り繕うことができても、本当の「私」を誰もが自覚しているのです。人と競うよりも、過去の自分と対峙する方が辛く、苦しいです。時には「置いておく」ことも必要ですが、必ずどこかで向き合う瞬間は出てきます。

 けれども、自分を信じることができるのも自分です。ある本に「信じる」ことについて書かれていたのですが、私を最も信じることのできる存在は私自身なのではないか、と読んでいてはっと気がつきました。自分の意志や心の姿がはっきりと見えない時も、自分に絶望してはいけないと思うのです。

 空を見上げればいつものように金星が輝いていて、でもその先には限りなく未知の宇宙が広がっていて、地球のある場所では仕事からの帰路につく人がいて、でもその人の周りにもコロナウイルスの影響があって。不思議なことに常に日常と非日常は隣り合わせにいる。私たちが思う毎日は、実は非常に危ういバランスの上に成り立っているものだと、最近また、感じるようになりました。そんな時も「自信」とまではいかなくても、私がここにいることに私自身が一番の信頼を置ければ、と思います。

 もう一つ、本を読むことで手持ちの枯渇状態から少し抜け出せた気がします。本から得るものは、明日役に立たなくても、確実に自分を形作っています。読書は、自分を「信じる」ことのできる大切な一要素です。