大和文華館:特別展「墨の天地 ―中国 安徽地方の美術―」(2020年10月10日(土)~ 11月15日(日))
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●公式サイトはこちら
https://www.kintetsu-g-hd.co.jp/culture/yamato/exhibition/suminotenchi.html
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中国の江南に位置する安徽あんき地方は、天下第一の奇山といわれる名勝・黄山こうざんを有する山紫水明の地として、また文房四宝ぶんぼうしほう(墨・筆・硯・紙)の名産地として古くから知られてきました。
明末清初(16c末~18c初)には、江南の成熟した文人文化、徽州商人の活躍による文物の流入を受けて、独特な芸術様式がこの地で発展します。絵画においては、墨色を活かした枯淡な画風の安徽派あんきは(新安派しんあんは)が成立します。また安徽の刻工による精緻な版画芸術は、広く東アジアで人気を博しました。
本展は、主に15世紀~20世紀初頭の絵画と版画78件(うち重要文化財4件、重要美術品3件)を通して、安徽地方の美術の魅力をご紹介する、日本初の展覧会です。墨より生まれる清らかな山水世界、華麗な版画芸術などをお楽しみください。
2020年10月10日(土)~ 11月15日(日)
※会期中展示替えがあります
休館日
月曜日休館
開館時間
午前10時~午後5時(入館は午後4時まで)
入館料
一般 950円 高校・大学生 730円 小学・中学生 無料
主催:大和文華館 共催:毎日新聞社
〈出陳品 78件 (うち重要文化財4件、重要美術品3件)〉
第一章 安徽の美術をはぐくむ土壌 ―積み重なる「雅」と「俗」―
金暈金星きんうんきんせい歙州石きゅうじゅうせき長方硯ちょうほうけん 清時代(17~19世紀) 東京国立博物館蔵(青山杉雨あおやまさんう旧蔵)
唐墨とうぼく 百駿ひゃくしゅん 程君房ていくんぼう製 明時代(17世紀) 徳川美術館蔵
重要文化財 四万山水しまんさんすい図(四幅対) 文伯仁ぶんぱくじん筆 明・嘉靖30年(1551) 東京国立博物館蔵
墨竹図 詹景鳳せんけいほう筆 明・万暦19年(1591) 大和文華館蔵
重要文化財 秋山行旅しゅうざんこうりょ図巻 蕭雲従しょううんじゅう筆 清・順治14年(1657) 東京国立博物館蔵
第二章 透明なる山水 ―安徽派様式の成立と発展―
江山無尽こうざんむじん図巻 漸江ぜんこう筆 清・順治18年(1661) 泉屋博古館蔵
江山臥遊こうざんがゆう図巻 程正揆ていせいき筆 清・康熙元年(1662) 東京国立博物館蔵
重要美術品 山水図巻 査士標さしひょう筆 清時代(17世紀) 東京国立博物館蔵
山水図 戴本孝たいほんこう筆 清・康煕15年(1676) 京都国立博物館蔵
臨漸江りんぜんこう山水さんすい図 朱虚谷しゅきょこく筆 清・光緒14年(1888) 個人蔵
第三章 徽派きは版画の精華 ―出版文化の発展と絵画との関わり―
程氏墨苑ていしぼくえん 程君房ていくんぼう撰 明・万暦34年(1606)刊 前田育徳会蔵
重校琵琶記じゅうこうびわき 高明こうめい撰 明・万暦26年(1598)刊 国立公文書館蔵
坐隠先生ざいんせんせい訂譜ていふ全集 汪廷訥おうえんとつ撰 明・万暦37年(1609)刊 国立公文書館蔵
離騒図りそうず 蕭雲従しょううんじゅう原画 清・順治2年(1645)刊 清荒神清澄寺鉄斎美術館蔵
芥子園画かいしえんが伝初集でんしょしゅう 清・康熙18年(1679)刊 個人蔵
第四章 憧憬の黄山 ―地元顕彰と旅行趣味―
黄山図経こうざんずきょう 明・天順6年(1462)刊 国立公文書館蔵
黄山図冊 石濤せきとう筆 清・康熙27年(1688) 京都国立博物館蔵
重要文化財 黄山図巻 石濤せきとう筆 清・康煕38年(1699) 泉屋博古館蔵
山水図冊 方士庶ほうししょ筆 清・雍正6年(1728) 大和文華館蔵
黄山後海こうざんこうかい図 黄賓虹こうひんこう筆 中華民国時代(20世紀) 個人蔵
など