国立国語研究所:第一回 「対照言語学の観点から見た日本語の音声と文法」オンライン研究発表会(2020年5月25日(月)14:00~15:00、Zoom)※要申し込み

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研究会情報です。

●公式サイトはこちら
https://www.ninjal.ac.jp/event/specialists/project-meeting/m-2020/20200525/

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※申し込みは上記公式サイトをご確認ください。

プロジェクト名・リーダー名
対照言語学の観点から見た日本語の音声と文法
窪薗 晴夫 (国立国語研究所 理論・対照研究領域 教授)

班名・リーダー名
音声研究班 「語のプロソディーと文のプロソディー」
窪薗 晴夫 (国立国語研究所 理論・対照研究領域 教授)

開催期日
2020年5月25日 (月) 14:00~15:00

開催場所
Web会議 (Zoom を使用)

参加費
無料 ※要・事前登録


〈プログラム〉

「接ぎ穂発話の音調はいかに文発話の音調らしくないか」
定延 利之 (京都大学)

言語学では,談話を文の集まりと考え,文でない談話要素を認めない「唯文主義」が伝統的にとられてきた。この唯文主義に基づき,現代日本語共通語の「らしいですね」などの発話 (自立性の無い接ぎ穂発話) も,文の発話だと考えられてきた。この発表では,自立性の無い接ぎ穂発話の音調がいわゆる文の発話音調とは異なることを示し,文論そして談話論に一石を投じたい。具体的には,自立性の無い接ぎ穂発話の終端部に,いわゆる下降調が原則として見られず,例外は,跳躍的な上昇調が生じた場合 (例「だよねぇ」) に限られることを論じる。また,自立性の無い接ぎ穂発話の「自立性の無さ」が,冒頭部の判定詞 (例「だよね」の「だ」) の音調に現れていることも併せて述べる。